2017/01/20

170120シーズン回顧(2) ランキング

2016シーズンの川崎フロンターレを2回に分けて振り返る。
2回目は各種ランキングを見る。

■出場時間
 出場時間が長かったのは次の選手。カッコ内は2015年の順位。

1位(1位) 谷口彰悟(5) 46試合4211分出場 平均採点5.88 ベンチ0試合
2位(2位) エウシーニョ(18) 42試合3866分出場 平均採点5.86 ベンチ3試合
3位(4位) 大久保嘉人(13) 40試合3787分出場 平均採点6.02 ベンチ0試合
4位(7位) 車屋紳太郎(20) 42試合3718分出場 平均採点5.96 ベンチ0試合
5位(3位) 中村憲剛(14) 38試合3510分出場 平均採点6.17 ベンチ1試合

 谷口が2年連続で出場時間、試合数とも1位。他の選手を大きく引き離した。

■シーズン・ベスト
 1,000分以上出場した17選手で、シーズン平均採点が高かったのは次の選手。
 カッコ内は2015年の順位。2015年に1,000分以上出場したのは18選手だった。

1位(9位) 小林悠(11) 37試合3326分出場 平均採点6.30 ベンチ2試合
2位(-) エドゥアルド(23) 36試合2799分出場 平均採点6.24 ベンチ1試合
3位(1位) 大島僚太(10) 26試合2325分出場 平均採点6.24 ベンチ0試合
4位(-) チョン・ソンリョン(1) 36試合3453分出場 平均採点6.22 ベンチ0試合
5位(-) 奈良竜樹(3) 15試合1383分出場 平均採点6.21 ベンチ2試合

 昨シーズン、ケガが多かった小林は出場時間を伸ばし、結果を出した。
 守備的なポジションの新規加入選手が、5位までに3人入った。
 2015年に上位だった大島は3位(1位)、田坂は15位(2位)、森谷は16位(3位)。

■シーズン・ワースト
 逆に1,000分以上出場した17選手で、シーズン平均採点が低かったのは次の選手。

17位(12位) 武岡優斗(17) 23試合1160分出場 平均採点5.58 ベンチ2試合
16位(3位) 森谷賢太郎(19) 27試合1495分出場 平均採点5.64 ベンチ16試合
15位(2位) 田坂祐介(6) 29試合1785分出場 平均採点5.83 ベンチ10試合

 武岡、森谷は際だって活躍した試合が少なく、高い採点が付かなかった。
 この2人と田坂には大きな差があった。
 2015年に下位を占めた車屋は10位(18位)、杉本(17位)は移籍、エウシーニョが14位(16位)だった。

■ベスト・ゲーム
 各試合ごとに出場選手の採点を、出場時間に応じて平均した。
 この平均採点が高かったのは、47試合のうち次の試合。

1位 160227広島0-1川崎(J1 #1) 平均採点6.64
 開幕戦。無失点で耐え、最後に小林が決勝ゴールを決めた。
2位 160709名古屋0-3川崎(J1 #19) 平均採点6.57
 15位と低迷する名古屋を終始押し込んで、危なげなく完勝した。
3位 160319甲府0-4川崎(J1 #4) 平均採点6.54
 自陣に引き籠る消極的な甲府のゴールを次々と割った。

 3位まですべてJ1リーグのアウェイでの試合となった。

■ワースト・ゲーム
 逆に平均採点が低かったのは47試合のうち次の試合。

47位 160827川崎2-5柏(J1 #27) 平均採点4.91
 セットプレーでマークミスを重ねて、5失点を喫した。
46位 161001神戸3-0川崎(J1 #31) 平均採点5.05
 ボランチのパスを何度もカットされ、カウンターを浴びて仕留められた。
45位 160420柏2-1川崎(YNC GL #4) 平均採点5.26
 谷口が信じられないミスを2度繰り返し、どちらも失点した。

 エドゥアルドが契約上出場できなかった柏戦が2つ含まれる。

■高採点(試合別)
 各試合の採点で、最も高かったのは8.0点。3回あった。

8.0 チョン・ソンリョン(1) 160227広島0-1川崎(J1 #1)
 至近距離からも含めて決定的なシュートをことごとくストップ。
8.0 中村憲剛(14) 160319甲府0-4川崎(J1 #4)
 2つの難易度が高いゴラッソを決める。中盤のバランスを保つ。
8.0 新井章太(30) 161029鹿島0-1川崎(J1 #33)
 決定機をたくさん作られて浴びた数多くのシュートをブロックした。

 今シーズンはGKの活躍が目立ち、2人がランクインした。

■低採点(試合別)
 各試合の採点で、最も低かったのは3.0点。1回だった。

3.0 エドゥアルド・ネット(21) 160827川崎2-5柏(J1 #27)
 何度もセットプレーでマークを外し、次々とゴールを決められた。

 次に低かったのは3.5点で、3回あった。

3.5 谷口彰悟(5) 160420柏2-1川崎(YNC GL #4)
 内容的には押していたが、簡単なプレーのミス2回で敗戦を招いた。
3.5 三好康児(26) 160813鳥栖1-0川崎(J1 #25)
 1点を追いかけて投入されたが、5分後にレッドカードで退場。
3.5 大久保嘉人(13) 160917大宮3-2川崎(J1 #29)
 報復行為で36分にレッドカード。勝てた試合を落とした。

 今シーズン、チームの退場は2回だったが、どちらも採点は低い。
 ネットと谷口は、2点以上のミスを繰り返したもの。

2017/01/19

170119シーズン回顧(1) 選手別平均採点

2016シーズンの川崎フロンターレを2回に分けて振り返る。
1回目は選手別平均採点。

公式戦はJ1リーグ34試合、チャンピオンシップ1試合、ナビスコ6試合、天皇杯6試合の47試合。
天皇杯で決勝まで進んだため、2015年の43試合から4試合増えた。
なお、サテライトリーグにも参加し、5試合を戦っている。

J1リーグは年間勝ち点2位、1stステージ2位、2ndステージ3位。
チャンピオンシップで決まる年間順位は、準決勝で敗れて3位。
ナビスコカップは予選リーグB組3位で、決勝トーナメントに進めなかった。
天皇杯はクラブ史上最高順位となる準優勝。

47試合のプレー時間の合計は、4,609分。
この時間には、前後半及び延長のロスタイムを含んでいる。
ロスタイムの時間は、www.football-lab.jpフロンターレ公式サイトを参考とした。

各選手の試合ごとの採点から、出場時間に照らしてシーズンの平均採点を計算した。
チーム全体の平均採点は、6.028点(2015年6.014点)だった。

GK、DF、MF、FWのポジション別に、出場時間順に並べた。
ポジションはチームの登録のものではなく、実態に合わせた。
ウィング系の選手は、4バックではサイドバックになるが、MFに含めている。

goal keeper
チョン・ソンリョン(1) 36試合3453分出場 平均採点6.22 ベンチ0試合
 決して慌てない落ち着いたプレースタイルで、ゴールを守った。
 川島永嗣が移籍した2011年夏以来、久しぶりの代表級のGK。
 現役韓国代表で、特にシュートストップに強みを発揮した。
新井章太(30) 10試合933分出場 平均採点6.55 ベンチ35試合
 第2GKとして控え、出場機会を得ると素晴らしい活躍を見せた。
 ソンリョン離脱中の横浜Fマリノス戦(J1 #30)でのケガは不運だった。
高木駿(29) 2試合128分出場 平均採点4.88 ベンチ3試合
 期限付き移籍の千葉(J2)から復帰。2試合に出場した。
 試合勘が乏しく、先発した神戸戦(J1 #31)では活躍できなかった。
 (2017 大分(J2)へ完全移籍)
安藤駿介(24) 1試合95分出場 平均採点7.00 ベンチ7試合
 シーズンを通じてほぼ第3GK。
 しかし、ソンリョンと新井のケガで巡ってきた出場チャンスは高木に奪われる。
 仙台戦(YNC GL #6)のみの出場だったが、よい出来だった。

defender
谷口彰悟(5) 46試合4211分出場 平均採点5.88 ベンチ0試合
 5月に2試合先発から外れたが、今シーズンも最多の出場時間。
 周囲が次々と離脱する中、ケガなくフル稼働を続ける。
 例年よりも守備力が高いCBと組むことが多く、守備の負担が減った。
エドゥアルド(23) 36試合2799分出場 平均採点6.24 ベンチ1試合
 開幕後、柏(J1)からレンタルで加入。クリーンで力強い守備を見せる。
 6月に肉離れで5週間離脱。復帰後、肩の脱臼に苦しみながらも出場を続けた。
 チームの失点減少に大きな貢献をした。
奈良竜樹(3) 15試合1383分出場 平均採点6.21 ベンチ2試合
 FC東京(J1)から移籍。開幕からレギュラーを掴んだが5月に左腓骨骨折。
 リオ・オリンピックを欠場し、9月に復帰するものの、直後に再び同じ箇所を骨折。
井川祐輔(4) 16試合1292分出場 平均採点5.96 ベンチ6試合
 2ndステージ前半、奈良とエドゥアルドの欠場中に最終ラインを支える。
 頼りがいある活躍を見せたが、左靭帯を損傷して離脱してしまった。
武岡優斗(17) 23試合1160分出場 平均採点5.58 ベンチ2試合
 試合終盤に投入されるパターンが多く、守備を固める。
 シーズン中に3度、ケガでの離脱がリリースされた。
 逃げ切るために貴重な手駒だっただけに、シーズン終盤の不在が痛かった。
小宮山尊信(8) 3試合242分出場 平均採点5.70 ベンチ2試合
 今季初出場の新潟戦(YNC GL #3)で右足関節を骨折。
 5か月の離脱後に復帰したが、出場機会、ベンチ入りの機会は限られた。
 (2017 横浜FC(J2)へ完全移籍)

mid fielder
エウシーニョ(18) 42試合3866分出場 平均採点5.86 ベンチ3試合
 シーズンを通じて今年もフル稼働。攻撃に独特のアクセントを与えた。
 反面、サイドでの守備を狙われることが多かった。
車屋紳太郎(20) 42試合3718分出場 平均採点5.96 ベンチ0試合
 相手に研究されてきたが、左サイドで攻守に活躍した。
 特に2ndステージ前半は、クロスからのアシスト、ゴールでチームを主導した。
中村憲剛(14) 38試合3510分出場 平均採点6.17 ベンチ1試合
 ポジションを攻撃的MFに移し、パスの展開力を十分に発揮した。
 年々運動量は少なくなり、ボランチでは守備でバイタルを空けがち。
エドゥアルド・ネット(21) 38試合3338分出場 平均採点6.05 ベンチ3試合
 新加入。馴染むまでに時間がかかったが、5月からポジションを掴む。
 パスコースを作ってボールを受けるために何度も動き出す。
 高身長を活かしてハイボールを跳ね返した。
大島僚太(10) 26試合2325分出場 平均採点6.24 ベンチ0試合
 リオ・オリンピックに出場して、フル代表でもデビューも飾った。
 パスやトラップの技術だけでなく、戦術眼も磨いていきたい。
田坂祐介(6) 29試合1785分出場 平均採点5.83 ベンチ10試合
 リハビリからのスタートだったが、複数のポジションを高い水準でこなした。
 終盤戦で右CBに入ると、パスの供給源として機能した。
森谷賢太郎(19) 27試合1495分出場 平均採点5.64 ベンチ16試合
 美しいゴールや献身的な運動量を見せたが、6月以降ポジションを失う。
 ベンチやベンチ外が多くなったが、終盤には出場機会を取り戻す。
三好康児(26) 27試合1421分出場 平均採点6.02 ベンチ13試合
 ユースからの昇格2年目。
 粗さも少しずつ取れてきて、順調な成長曲線を見せる。
 U19代表に招集されると痛手となるほど欠かせなくなった。
登里享平(2) 21試合1267分出場 平均採点5.96 ベンチ5試合
 7月に左膝を手術して3か月間離脱する。
 試合を決めるような活躍はなかったが、左の攻撃的MFで継続的に起用された。
橋本晃司(7) 13試合749分出場 平均採点6.04 ベンチ14試合
 前年よりも出場時間を増やした。サブ組主体のYNCでは主力。
 J1リーグでは第21節から5試合連続して先発した。
 (2017 契約満了で退団)
中野嘉大(22) 21試合748分出場 平均採点5.34 ベンチ12試合
 ドリブルの輝きが失われ、安易なボールロストが多かった。
 途中出場することが多かったが、プレーに迷いが見られ活躍できなかった。
 (2017 仙台(J1)へ期限付き移籍)
狩野健太(25) 9試合563分出場 平均採点6.06 ベンチ17試合
 柏(J1)から移籍。J1リーグで開幕から3試合先発する。
 その後の出場機会は少なくなったが、出場するといいパフォーマンスを披露した。
板倉滉(28) 7試合474分出場 平均採点6.48 ベンチ12試合
 ユースからの昇格2年目。去年に続いてベンチにも入れない期間が続く。
 徐々に出場機会を掴み、浦和戦(天皇杯 R16)ではフル出場。勝利に大きく貢献した。
原川力(15) 7試合403分出場 平均採点5.72 ベンチ6試合
 京都(J2)から移籍。リオ・オリンピック代表に大島とともに出場した。
 ただ、川崎では周囲との呼吸が合わず、出場機会を得られなかった。
 (2017 鳥栖(J1)へ期限付き移籍)

forward
大久保嘉人(13) 40試合3787分出場 平均採点6.02 ベンチ0試合
 J1リーグ15得点。1stステージは11得点だったが、2ndステージでは4得点。
 中央からの崩しにこだわり、チャンスに絡む回数が少なくなった。
 コンディションが悪くても出場を続けたが、4年連続得点王を逃した。
 (2017 FC東京(J1)へ完全移籍)
小林悠(11) 37試合3326分出場 平均採点6.30 ベンチ2試合
 J1リーグで15得点、11アシスト。攻撃を牽引した。
 どのようなCBも苦にせず、多彩な動きからシュートを放った。
大塚翔平(27) 15試合935分出場 平均採点6.08 ベンチ5試合
 北九州(J2)からトライアウトを経て加入。
 中盤でポストプレーをこなし、ボランチと前線のリンクマンを務めた。
森本貴幸(9) 18試合656分出場 平均採点5.80 ベンチ2試合
 千葉(J2)から加入。左膝半月板手術で5か月間離脱。
 攻撃の切り札として、試合終盤に起用された。
長谷川竜也(16) 9試合560分出場 平均採点5.71 ベンチ9試合
 順天堂大学から新卒加入。シーズン終盤にFWで出場機会を得る。
 小柄だがスピードに乗ったドリブルを見せた。

(2種登録) ※出場なし
デューク・カルロス(32) 0試合0分出場 平均採点0 ベンチ4試合
 ユース2年生。右SBが不足したため、4試合でベンチに入り。
田中碧(31) 0試合0分出場 平均採点0 ベンチ0試合
 ユース3年生。昇格決定後に2種登録される。
 (2017 昇格)

coach
風間八宏 平均採点6.21
 守備力の向上に力を注ぎ、5年間で最高の成績を導いた。
 ビハインドの状況が減ったこともあって、交代の遅さも少し改善された。

referee
平均採点5.69

2017/01/02

170101鹿島2-1川崎(天皇杯 Final)

鹿島2-1川崎(市立吹田サッカースタジアム)

大宮との準決勝(天皇杯 SF)から中2日。
川崎にとって初めての天皇杯決勝は、市立吹田サッカースタジアムでの鹿島戦。

天皇杯決勝としては小さな、収容人員が4万人弱。
例年よりもチケットが売り切れるのが早かったように思う。
スタンドは角度があるので、とても見やすい。
ただ、帰りのアクセスが厳しいスタジアムで、G大阪戦(J1 #9)では駅まで1時間以上かかった。

ネットが累積警告で出場停止となり、代わりに大島が先発する。
残りの10人は、FC東京戦(天皇杯 QF)から3試合変わらない。
ベンチには新たに大塚が入った。

試合前には「賀正」とスルガ銀行の富士山マークのコレオが登場。














鹿島はJ1リーグ年間勝ち点3位で、リーグ戦での対戦成績は1勝1分。
チャンピオンシップ(J1 CS SF)でも対戦して、負けている。

■1st half
鹿島はCSでの対戦とは異なり、プレスを掛けてこない。
ロングボールでFW赤﨑秀平(18)、FW土居聖真(8)に出しても、早く攻めてこない。
動きが鈍かったが、時間を使いながら体力を温存する。

川崎は大宮戦と異なり、パスをつないで崩していく。
ネットは攻撃時に最終ラインまで落ちるが、大島は中盤でボールを引き出す。
小林と登里との距離が近く、2人のポストプレーで上手くパスを回した。

20分、MF小笠原満男(40)が激高してピッチ上で中村を追いかける。
調子が上がらないチームを鼓舞するためだと思うが、見るに堪えない姿。
意図的にゲームを荒らす戦術だが、いつもながら残念な態度。

42分、MF遠藤康(25)の右CK。
ファーサイドのDF山本脩斗(25)が戻りながらヘッド。
車屋がマークしていたものの、身体を寄せきれずゴール左下に決まる。

■2nd half
後半開始から、登里に代えて三好を投入する。
プレスを仕掛けてボールを奪い、中央から攻撃する。
特に大久保のプレーは光り、トリッキーなショートパスをつないで崩した。

54分、三好のパスを受けた小林が右足を一閃して同点ゴール。
その後も小林はDF昌子源(3)との駆け引きを制していく。
ただ、58分、65分に迎えた決定機を決められなかった。

鹿島は徐々に攻撃陣が戻らなくなるが、最終ラインは高く維持する。
スルーパスの脅威を受けながらもコンパクトな陣形を保つ。
昌子とDF植田直通(23)が体力的にきつくても踏ん張ってチームを支えた。

川崎も中村と大久保の運動量が落ちていく。
三好もロストが多くなって、攻撃のリズムが失われていく。

■extra time
後半開始から、鹿島が攻勢を仕掛ける。
川崎はボールホルダーにプレスできず、クリアボールを拾われる。
崩された守備陣形を整えることができず、バタバタとした状態が続く。
鹿島は決定機を外していたが、ついに94分、MFファブリシオ(11)にゴールを決められた。

1点を追いかけて、森谷、森本を投入する。
しかし、ボールを受ける動きが少なく、効果的に攻撃ができない。
大久保は前線に張り付くだけ。
中村も守備では走れないため、森谷が走りまくってカバーする。

最後はエドゥアルドも前線に残り、2度のCKではソンリョンも攻撃参加。
ハイボールを入れるが、シュートチャンスは作れなかった。

■summary
鹿島はコンディションが悪かったが、効率的に体力を使った。
攻め急がずに時間を使いながら、延長開始からギアを上げて決勝点を奪った。

川崎は小林が1点を決めただけ。
何度も決定機を作りながらも外してしまった。
大久保も中村も、延長戦まで体力を残しておくことができなかった。

風間監督は、主力選手を外すことは最後までなかった。
大久保か中村を外していれば、違った結末もあったかもしれない。
しかし、それでも監督は美学を貫いた。














天皇杯は準優勝だったが、延長戦が3試合。
そのうち、浦和戦(天皇杯 R16)はPK戦で、紙一重で勝ってきた。

2016シーズンはこの試合で終了。
しっかり守備を構築したため、タイトルに近づくことができた。
見ていて楽しい試合は、いつも通り多かった。

■goal
42山本脩斗(25) 94ファブリシオ(11)
54小林悠(11) 

■judge
チョン・ソンリョン(1) 5.5 2失点とも難しかった。93分、失点の前のプレーで、前に出る判断ミス。
田坂祐介(6) 5.5 右CBに入る。守備では破綻しなかったが、攻め上がる回数が少なかった。
エドゥアルド(23) 7.0 カウンター対応もカバーリングも素晴らしく、鉄壁の守備を見せた。
谷口彰悟(5) 6.0 赤﨑を抑え込んだが、押し込まれる局面では力を発揮できなかった。
大島僚太(10) 6.0 中盤でボールを散らす。27分、81分とミドルのチャンスがあったが躊躇。
中村憲剛(14) 5.5 ショートパスは良かったが、背後を突くスルーパスを出せなかった。守備は機能せず。
エウシーニョ(18) 5.5 前半は右からのクロスで崩していたが、後半以降は押し込まれてしまった。
車屋紳太郎(20) 5.0 1失点目のマークミスは残念。後半、左サイドで三好を使って活性化する。
小林悠(11) 6.5 PA内で右に動いて、何度も決定的なシュートを放った。65分にはポストに当てる。
登里享平(2) 5.5 守備を意識しながら、ポストプレーもまずまず。前半のみで交代。
大久保嘉人(13) 5.5 後半途中まで素晴らしかったが、徐々に動けなくなってボールに絡めなかった。

■sub
46(2)三好康児(26) 6.0 後半開始から投入され、ドリブルで崩す。少しずつボールロストが増えた。
98(6)森谷賢太郎(19) 6.0 ビハインドで投入され、鹿島のカウンターを1人で広い範囲を守り続けた。
106(10)森本貴幸(9) 5.5 ボールを引き出したが、シュートは打てなかった。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 中野嘉大(22) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 5.5 三好の投入で盛り返したが、最後まで選手交代が遅く、ドライになり切れなかった。

■judge
松尾一 6.5 小笠原のキレ芸をカードなしで収束。妥当なジャッジを続けた。

2016/12/30

161229大宮0-1川崎(天皇杯 SF)

大宮0-1川崎(日産スタジアム)

FC東京との準々決勝(天皇杯 QF)から中4日。
中立地開催となる準決勝は、日産スタジアムで大宮との対戦。
メインスタンド1階で観戦したが、角度が緩いため見にくかった。
見やすいのに閉鎖されていたバックスタンドの2階を開けてくれればと思う。

先発11人は、FC東京戦と変わらない。
サブは2人変更。大島、森本が入って、狩野、大塚が外れた。














大宮はJ1リーグ年間5位で、今季の対戦成績は1勝1敗。
熊谷でのアウェイ(J1 #29)は、大久保が一発退場して負けている。
試合前の選手紹介では、かつて川崎に所属したDF菊地光将(2)、GK松井謙弥(50)、MF横山知伸(18)に拍手。
さらに、来季、川崎への移籍が報じられているFW家長昭博(41)にも拍手が起きた。

■1st half
大宮は最終ラインを高く維持してコンパクトな陣形。
ボールを動かされてもバランスを崩さず、川崎のパスコースを消す。
FWムルジャ(8)とFW江坂任(7)がボランチをマークする。

そのため、川崎はパスをつなげない。
パスの出し手と受け手に余裕がなく、大宮にボールを奪われる。
ピッチも荒れていて、トラップも流れてしまっていた。

大宮は左のMF泉澤仁(39)と右のマテウスを走らせ、チャンスを作り出す。
11分にPA内でムルジャがシュート、13分にMFマテウス(16)がループする。

17分あたりで、川崎は3バックを4バックに変更する。
田坂が右SBとなって、谷口とエドゥアルドを左右逆に配置した。
システム変更で少しパスがつながるようになったが、劇的には改善しなかった。

■2nd half
後半は大宮がチャンスを多く生み出す。
49分、江坂のシュートは上に外れる。
50分、泉澤が左サイドを抜け出してのシュートはポストに当たる。
その跳ね返りをフリーのムルジャが合わせるが外してくれた。

61分、大島が投入されると、組み立てがスムースになる。
大島は読まれにくい方向へ展開することで、大宮のプレスを混乱させた。
フリーでボールを持てるようになってくる。

70分あたりから、お互いに戻りが遅くなって中盤が拡がってくる。
85分。三好が得たFKを中村が直接狙うが、GK塩田仁史(21)がセーブ。
続くCK。MF横谷繁(17)のクリアが小さくなり、エドゥアルドが落として谷口がゴール。
ジャンプして右足のアウトサイドで蹴り込む素晴らしいシュートだった。

最後はパワープレイを仕掛けてくる大宮の攻撃を防ぎきった。

■summary
大宮には決定機はあったが、いずれも決めることができなかった。
よく川崎の攻撃を抑えて、互角以上に試合を進めた。
しかし、大島が入ると中盤で劣勢になり、セットプレーから失点した。

川崎は苦しみながらも結果を出した。
ネットと中村がボールを持って前を向けなかった。
小林のポストプレーも成功率が低かった。
大宮の守備が機能していたし、先制されていれば逆の結果となったかもしれない。














天皇杯決勝は中2日。
市立吹田サッカースタジアムで鹿島と対戦する。

ネットがイエローカードをもらって、出場停止となる。
ボランチの組み合わせをどうするか。
疲労の蓄積をどう考慮してメンバーを組むか。
いずれにしても丁寧にパスをつなぎ、結果を出してほしい。

■goal
85谷口彰悟(5) 

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 安定したキャッチング。50分の2つの決定機でも、最善を尽くした。
田坂祐介(6) 6.0 目まぐるしくポジションを変える。主に右サイドで活躍するが、泉澤のドリブルには苦労した。
エドゥアルド(23) 7.5 鉄壁の守備を披露。決勝アシストだけでなく、決定的なシュートも放った。
谷口彰悟(5) 7.0 11分、マテウスに抜かれて決定機を与えるが、これ以外はよく守った。決勝ゴール。
中村憲剛(14) 6.0 FK、CKでは工夫があって面白かった。ロングボールを出せなかった。
エドゥアルド・ネット(21) 5.5 コースがなくなると集中力を切らしてパスミスを繰り返す。次は出場停止。
エウシーニョ(18) 6.5 粘り強く守備に取り組む。ドリブルはスペースがなく窮屈だった。
車屋紳太郎(20) 6.5 24分、強烈なミドルシュート。攻守の切り替えが早かった。
小林悠(11) 5.5 ポストプレーでうまく収まらず、ボールを失うことが多かった。
登里享平(2) 5.5 中盤に下りてもマークが厳しくパスを受けられなかった。
大久保嘉人(13) 6.0 ボールをキープするとファウルをもらって時間を作った。

■sub
61(2)大島僚太(10) 7.0 中盤の攻防を制してスペースを作り出した。守備でも効いていた。
78(11)三好康児(26) 6.5 ドリブルで仕掛けて時間を費やした。90分、ミドルシュート。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 中野嘉大(22) 森本貴幸(9)

■coach
風間八宏 6.5 システムを何度も組み替えて、大島の投入で勝利を手繰り寄せた。

■judge
木村博之 6.5 見ていてストレスの少ないジャッジだった。

2016/12/25

161224FC東京1-2川崎(天皇杯 QF)

FC東京1-2川崎(味の素スタジアム)

CS鹿島戦(J1 CS SF)に敗退してから1ヶ月。
浦和戦(天皇杯 R16)をPKで勝ち上がっている天皇杯。
準々決勝は、味の素スタジアムでのFC東京戦。

先発には小林、中村が復帰して、登里も入る。
ケガの長谷川がベンチ外となり、三好と板倉はベンチに回る。
ベンチからは森本、橋本が外れて、狩野、中野が入った。

11月28日、飛行機事故でアルトゥール・マイアが亡くなって最初の試合。
何度もチャントが流れ、ベンチに去年の10番のユニフォームが飾られた。













J1リーグ年間9位に終わったFC東京とは今年2戦2勝。
いずれも完勝に終わっている。

■1st half
試合開始から川崎がボールをつなぐ。
1分、大久保がミドルシュート、続いて2分、登里が左からクロス。
6分には大久保からのスルーパスで、エウシーニョがGK1対1となる。
PA近くまで簡単にボールを運び、攻撃を仕掛けた。

FC東京は10分を経過したあたりで守備陣形を整える。
川崎のボランチへのマークを強めて、高い位置でパスをカットする。
FW前田遼一(20)のポストプレーとMF中島翔哉(39)のドリブルで仕掛けてきた。

しかし20分。久しぶりに川崎が攻撃を仕掛ける。
中央の中村が右サイドPA横まで田坂を走らせる。
田坂からのふわっとしたクロス。
DFの前に入り込んだ大久保が押し込んで先制する。

続いて28分。
カウンターから登里からネット、エウシーニョへと中央で横パスが続く。
エウシーニョは右にいた小林を囮に使う。
左にボールを動かしてからミドルシュートを決める。

■2nd half
FC東京は、後半開始から攻守に精彩を欠いたDF徳永悠平(2)を交代させる。
投入されたDF小川諒也(25)が左サイドを活性化して、エウシーニョを自陣に押し込む。
55分、MF水沼宏太(48)のループシュートがバーを叩く。

しかし、FC東京は前線と守備陣の距離が遠くなる。
間延びしてボールを失っても前線が戻らない。
中盤に大きなスペースが空いて、川崎の波状攻撃を受ける。
59分にネット、68分に小林、87分に大久保が決定的なシュートを放ったが、決められず。

ロスタイムは4分間。
FC東京が小川のFKから1点を返した。
ゴール前に走り込んだFW平山相太(9)がゴールした。

その後も勢いに乗ったFC東京にゴール前まで押し込まれる。
最終ラインが崩されかけたものの、なんとか逃げ切った。

■summary
FC東京は攻守のバランスが悪かった。
特にボランチのMF高橋秀人(4)とMF田邉草民(27)が機能しなかった。
そのため、攻撃は個人の力量に頼るばかり。
ロングボールが多く、後方からのサポートが少ない。
チームとして戦術的に攻めることができなかった。

川崎は最後の失点では脆さを見せた。
しかし、全体として素晴らしかった。
中央からの攻撃と、サイドへのボール展開をうまく混ぜる。
決定機をいくつも作り出してゴールを狙った。
守備も無理することなくバランスを保った。














次は中4日、日産スタジアムで準決勝大宮戦。
このままの勢いで、楽しいサッカーを見たい。

■goal
90+1平山相太(9)
20大久保嘉人(13) 28エウシーニョ(18)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.0 守備機会が少なかった。シュートキャッチに安定感があった。
田坂祐介(6) 6.0 先制点をアシスト。エウシーニョが中に動いて空いたスペースを使う。
エドゥアルド(23) 6.5 最終ラインでパスを左右に散らす。中央に君臨してクロスボールを弾いた。
谷口彰悟(5) 6.5 終始ミスがなかった。プレスを受けても果敢に前にボールをつないだ。
中村憲剛(14) 6.5 ボールをロストすることなく、縦パスを狙う。守備でもバランスを崩さなかった。
エドゥアルド・ネット(21) 6.5 高い位置まで進出してシュートを何度も放つ。最後には動きが鈍った。
エウシーニョ(18) 6.5 2点目のミドルシュートを決める。後半、小川の動きに手を焼いた。
車屋紳太郎(20) 6.0 DF室屋成(6)とマッチアップしてやや優勢。ドリブルでは相手を抜き切れず。
小林悠(11) 6.5 相手DFを引き付けるポストプレーで打開した。68分のシュートは決められず。
登里享平(2) 6.0 前線で走ってボールを受ける。70分、抜け出したがDF森重真人(3)にイエローで止められた。
大久保嘉人(13) 6.5 すすっとフリーになって先制点を決める。87分のシュートはポスト。

■sub
72(2)三好康児(26) 6.0 カウンターでゴールに向かうが、好機は作れなかった。
83(11)板倉滉(28) 6.0 スペースを埋めるべく何度も動き、中盤を引き締めた。
90(13)中野嘉大(22) 5.5 プレー機会が少なかった。

■bench
新井章太(30) 森谷賢太郎(19) 狩野健太(25) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 6.5 攻撃のクオリティを取り戻す。少し早く選手交代に動きたい。

■judge
佐藤隆治 6.5 的確に判定した。ボールに近づきすぎでプレーに干渉してしまう。

2016/11/23

161123川崎0-1鹿島(J1 CS SF)

川崎0-1鹿島(等々力)

J1リーグを年間勝ち点2位で終え、チャンピオンシップ準決勝。
2015年に導入されたチャンピオンシップは今年までの予定。
川崎にとって、最初で最後の出場となる。

準決勝は1試合制。
年間順位が上の川崎のホームで、年間勝ち点3位の鹿島を迎える。
90分でドローの場合は、川崎が決勝に進む。

天皇杯浦和戦(天皇杯 R16)から中10日。
先発は同じ11人。ベンチは2人変更。
負傷していた中村が復帰し、大塚もベンチ入り。
代わりに原川と狩野がベンチ外となった。
大島や小林は、復帰できなかった。

鹿島は年間勝ち点3位、1stステージ優勝、2ndステージ11位。
今季の対戦は、ホームでドロー(J1 #5)アウェイでは勝利(J1 #33)
どちらも鹿島が押し込みながらも、決定機を外してくれた。
今日は柴崎岳(10)が欠場している。

■1st half
鹿島はしっかり引いて、川崎を待ち受ける。
MF永木亮太(6)を中心にパスコースを切ってくる。
ネットと板倉にボールが入ると、早くプレスをかけた。

19分、ボールを追いかける長谷川が太ももを痛める。
アウェイ鹿島戦の小林と同じように、ボールも相手もないところで負傷した。

21分、長谷川に代えて故障明けの中村を投入。
フォーメーションを3バックから4バックにして、田坂を右MFに上げる。

川崎が中盤の高い位置でボールを失うこともあったが、鹿島は速攻を仕掛けてこない。
失点をしないことを優先して、ゲームを進めてきた。

■2nd half
50分、DF山本脩斗(16)が左サイドからクロス。
エウシーニョがマークしていたが、切り返されて振り切られる。
中央のFW金崎夢生(33)がエドゥアルドの前に走り込んでヘッド。
ソンリョンが触れたものの、素晴らしいゴールが決まった。

1点を勝ち越すと、鹿島は自陣をさらに固めてくる。
川崎のボランチにボールを持たせ、中央からの突破を人数をかけて食い止める。

67分、登里が投入されると、左サイドから何度も仕掛けていく。
鹿島のクリアボールを拾って惜しい場面をいくつか作ったが、ゴールは決まらない。
90+5分、エウシーニョのクロスを谷口がフリーで合わせたが、ヘッドは浮いてしまった。

■summary
川崎は攻撃を仕掛け、鹿島は守る。
面白い内容ではなかったが、結果だけを求めるサッカーが勝った。
残念だけど、妥当な結果。

鹿島は金崎の決定力の高さを生かした。
エウシーニョの守備を突いて、少ないチャンスでゴールを奪った。
PA内に侵入されても集中力を切らさず、身体を投げ出して守り切った。
時間をゆっくり使いながら、ゲームプランを完璧にこなし、CS決勝に進出した。

川崎は前半早々に長谷川が交代し、前線でのチェイシングが減った。
大久保の運動量が少なく、中村もケガ明けでミスが多かった。
それでもPA内までボールを運び、決定機は作ったが、シュートが決まらなかった。

J1リーグはCS準決勝で終了した。
年間勝ち点は2位だけど、最終的な年間順位は3位。
来年のACLは、プレイオフから出場する可能性が高い。

残りは勝負弱いチームには難しい天皇杯。
1か月間隔が空くので、ケガ人の復帰が見込まれる。
次はFC東京、準決勝は湘南と大宮の勝者との対戦となる。

■goal
50金崎夢生(33)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 23分MFファブリシオ(11)、24分DF西大伍(22)、90+2分FW赤﨑秀平(18)のシュートを止める。
田坂祐介(6) 5.5 ポジションの移動が多く、埋没してしまう。右サイドを活性化できなかった。
エドゥアルド(23) 6.0 素晴らしい守備だったが、金崎に振り切られて失点。最後はパワープレイで上がる。
谷口彰悟(5) 6.5 45+1分、ゴール前でギリギリのクリア。ロスタイムのヘッドはフリーだったが外してしまう。
板倉滉(28) 6.0 38分、53分にミドルシュート。トラップが大きくなったが、攻守ともに十分に機能した。
エドゥアルド・ネット(21) 6.0 危険なボールロストもあったが、後半、ミドルパスで攻撃のスイッチを入れ続けた。
エウシーニョ(18) 5.5 緩慢な守備で失点に関与。攻撃ではスペースがなくともトリッキーなプレーを見せた。
車屋紳太郎(20) 5.5 パスを受ける位置が低く、すぐに囲まれて縦に突破できなかった。
三好康児(26) 5.5 ドリブルで積極的に仕掛けたが、シュートまで持ち込めず。
大久保嘉人(13) 5.5 3分、22分にシュート。中村投入後もスペースを求めて下がってしまった。
長谷川竜也(16) 6.0 前線で相手ボールを精力的に追いかけた。19分に負傷交代。

■sub
21(16)中村憲剛(14) 5.5 復帰戦。パスミスが目立つ。59分、67分のシュートは惜しかった。
67(6)登里享平(2) 6.5 ラストパスは通らなかったが、左サイドを何度も突破して決定機を作り出した。
77(28)森本貴幸(9) 5.5 ボールに触る機会は少なかったが、中央でDFを引き付けてスペースを作った。

■bench
新井章太(30) 橋本晃司(7) 森谷賢太郎(19) 大塚翔平(27)

■coach
風間八宏 6.5 結果は出なかったが、これまで苦手だった途中交代も的確だった。

■referee
村上伸次 6.5 どちらのチームにも偏らない抑制された素晴らしいジャッジ。

2016/11/13

161112川崎3(4PK1)3浦和(天皇杯 R16)

川崎3(4PK1)3浦和(等々力)

G大阪戦(J1 #34)から中8日で迎える天皇杯4回戦。
11月中旬の土曜日、19時キックオフ。等々力での開催。
観戦するには寒くて厳しい気候。

昨年の天皇杯4回戦では等々力の用意ができなかった。
万博記念競技場での開催となり、G大阪(2015 天皇杯 R16)に敗れた。

代表ウィークだが、川崎からは選出なし。
常連組の小林、大島、ソンリョンがそれぞれケガをしている。

先発はG大阪戦から3人変更。
ソンリョンとエドゥアルドが負傷離脱から戻り、板倉がボランチで先発。
板倉はターンオーバーが敷かれた千葉戦(天皇杯 R32)に続く先発起用。
先発から外れた新井と登里はベンチに入り、中村はベンチ外。
ベンチからは安藤、中野が外れて、原川が入った。














浦和はJ1リーグ年間1位。
勝ち点2差で年間2位となった川崎との上位対決。
代表にはGK西川周作(1)とDF槙野智章(5)の2人が招集されている。

■1st half
浦和はワンタッチで三角形のパスをつないで崩してくる。
8分にMF武藤雄樹(9)、9分にFW興梠慎三(30)のシュートはソンリョンがセーブ。
両サイドを広く使って、4本のCKを得るなど川崎を押し込んだ。
MF柏木陽介(10)が中盤で組み立てるがロストが多く、ロングボールが多くなる。

川崎は高い位置でパスをカットするとショートカウンターを仕掛ける。
板倉とネットが並ぶボランチは高さがあって、攻守に効いていた。
縦に蹴り込まれてもエドゥアルドと谷口が余裕を持って対処する。

攻撃は左サイドからが主体。
車屋と三好、長谷川がパスとドリブルを組み合わせて攻め込む。
ただ、PAに近くなると精度を欠き、人数が多く密集した浦和を破れなかった。

■2nd half
浦和は58分に柏木を代えて、最終ラインから前線に蹴り込んでくる。
前半、川崎にカウンターを多く浴びたため、リスクを軽減してきた。

川崎はいつものようにパスをつないで攻撃を仕掛けていく。
中盤でロストすることもあったが、ひるまなかった。

71分、DF森脇良太(46)からのロングボール。
ソンリョンの守備範囲だったが判断ミスで飛び出せず。
興梠が素晴らしいトラップから抜け出してゴールを決めた。

残り10分となってから、試合は目まぐるしく動く。
85分、大久保のミドルシュートを森脇がPA内でハンド。
意図的ではないと思われるが、近くを通るボールに反射して腕で触ってPK。
大久保がGK大谷幸輝(15)に触られながらも決めて同点。

89分には浦和がカウンターから興梠のクロス。
FW李忠成(20)の至近距離のヘッドはソンリョンが弾くが、登里がオウンゴール。

90+1分には再びの同点ゴール。
登里のクロスが森本の足元に流れて、GK大谷との1対1をループで抜いた。

■extra time
延長になって両チームともさらに間延び。
中盤が省略されて、ゴール前からゴール前にボールが動く。

97分、川崎のCKから浦和が長い距離のカウンター。
右サイドからの李のクロスをMF青木拓矢(16)がダイレクトで決める。
川崎は戻りが遅くなって、森谷がチェックすべき青木をフリーにしてしまった。

その後、川崎はパワープレーで勝負をかける。
浦和は5バックで自陣を固めるが、左のMF関根貴大(24)とDF宇賀神友弥(3)が狙われる。
エドゥアルドと板倉が右サイドに張り出して、空中戦を仕掛ける。

107分、ロングボールをPA内で板倉が落とすが、三好の直前で森脇がクリア。
117分に同じ形。三好からのハイボールを板倉が競り勝って戻す。
エドゥアルドがヘディングで浮き球をゴール右隅に入れ、3度目の同点となった。

■penalty shootout
浦和の2人目、FWズラタン(21)をソンリョンがセーブ。
続く興梠もポストに当てて、4-1で勝利した。

■goal
71興梠慎三(30) 89OwnGoal 97青木拓矢(16)
86PK大久保嘉人(13) 90+1森本貴幸(9) 117エドゥアルド(23)

PSO
 ○大久保嘉人(13) ○三好康児(26) ○エドゥアルド(23) ○エドゥアルド・ネット(21)
 ○阿部勇樹(22)  ×ズラタン(21) ×興梠慎三(30) 

■summary
J1リーグ年間1位と2位の対戦で、見ていて面白かった。
3度リードされて3度追い付くという展開も劇的だったし、内容も悪くなかった。
川崎はパスをつなぐサッカーを続け、手数を少なくして早くゴールに向かった。
パワープレイを2度成功させ、PK戦で準々決勝ベスト8に進むことができた。

3点ともに先に失点したのは残念。
カウンターで2点、ロングボールで1点。
攻撃時に前後の距離が離れてバランスが崩れていた。

復帰したソンリョンは、1失点目と3失点目でプレーの選択をミス。
それでも、PKでズラタンを止めたのは素晴らしかった。

浦和は後半から延長にかけ、中盤を省略してきた。
前半、中盤でボールを失いカウンターを受けたため、カップ戦らしい現実的なプレーを選択。
リードを3度奪うたびに守備を固めたが、川崎の攻勢を抑えることができなかった。
西川と槙野の不在が大きく響いた。

次はチャンピオンシップの鹿島戦。
長谷川と三好の2トップも機能し、板倉とネットのボランチは守備力が高い。
小林、大島、中村と主力を欠いても、遜色のないプレーができた。

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 復帰戦。キックや飛び出しで不安定さはあったが、PKストップで勝利を呼んだ。
田坂祐介(6) 5.5 右サイドから攻め上がって攻撃にからむ。カウンターで戻りながらの守備は課題が残る。
エドゥアルド(23) 6.5 難易度の高いヘディングで同点ゴール。終了間際のシュートは浮いてしまう。
谷口彰悟(5) 6.0 後半、劣勢の時間帯でバタついた。パワープレイ時に後ろに残ってカウンターを防ぐ。
板倉滉(28) 7.0 足を吊ってもひたむきに最後まで走り続けた。ボランチで攻守に活躍。嬉しいサプライズ。
エドゥアルド・ネット(21) 6.0 76分にイエローをもらい、感情的になってパスミスが増える。冷静にコントロールしたい。
エウシーニョ(18) 5.5 40分、GK大谷との1対1を決められず。右サイドからは攻撃が少なく、見せ場がなかった。
車屋紳太郎(20) 5.5 左サイドでMF駒井善成(18)と対峙。押し込んではいたが、崩し切ることができなかった。
三好康児(26) 6.5 CKを担当。何度もシュートを放ってゴールに迫った。90+5分のミドルは大谷がスーパーセーブ。
大久保嘉人(13) 6.5 下がってボールを受けて周囲をパスで操る。PKをもらって、自ら決めた。
長谷川竜也(16) 6.0 1トップで激しくGKまでボールを追う。44分のヘディングシュートは浮いた。

■sub
53(18)森谷賢太郎(19) 5.0 右ウィングに入る。守備は頑張っていたが、パスを受けられず消えていた。
68(16)登里享平(2) 6.0 オウンゴールは仕方がない。直後に同点アシスト。95分、PA近くでFKを得る。
75(20)森本貴幸(9) 6.5 落ち着いてゴールを決める。ボールが来なくても何度もオフサイドラインで動き直した。

■bench
新井章太(30) 橋本晃司(7) 原川力(15) 狩野健太(25) 

■coach
風間八宏 6.5 森本の投入とパワープレーで同点に追い付く。主力の離脱を感じさせなかった。

■referee
上田益也 4.5 不安定なジャッジ。荒れた局面で選手を落ち着かせることができなかった。