2014/11/30

141129川崎1-1広島(J1 #33)

川崎1-1広島(等々力, 14:00KO, 15,468人)

2014シーズン、等々力での最終戦。
来年、新しいメインスタンドが完成するので、仮設スタンドは最後となる。
内容悪く3連敗を喫していて、上位進出の可能性が少なくなっている。

先発には筑波大学4年の特別指定選手で、来季入団する車屋紳太郎を起用。
実績あるジェシや實藤もベンチに控えるだけに驚きだが、来季を見据えたいい判断。
もちろん、車屋はプロデビュー戦となる。
さらに森谷、稲本、小宮山が先発し、森島、登里、福森、實藤が外れた。

■1st half
川崎は素早いパス回しを展開する。
広島のプレスがかかる前にダイレクトパスをつなぎ、動いてパスを受ける。
中村、小林が欠場しているものの、いいときの川崎の攻撃が垣間見られた。

34分、レナトが右サイドの森谷に大きく展開して、ダイレクトのクロス。
背走する相手DFが触れなかったボールを大久保が詰めて先制点。

広島はラインを押し込んでゴール前に侵入するシーンもあったが、防ぎきった。

■2nd half
57分、広島がFW佐藤寿人(11)とMF高萩 洋次郎(10)を投入してから展開が変わる。
川崎の運動量が落ちてしまい、パスが詰まってしまう。
中盤の山本、稲本、大島が揃って走れず、3枚並ぶ間のスペースを広島に簡単に突かれる。

ボールをすぐに失って、連続してシュートを打たれるが、枠には飛ばず。
20分間ほど、最終ラインがゴール前に押し込まれ、厳しい状況になるが失点はなかった。

79分、ジェシを投入すると少し余裕が生まれる。
強く高いヘディングでボールを奪い、そのボールをうまくキープする。
ラインも押し上げて、徐々に時計を進めていくが、ロスタイム直前の89分。
ショートコーナーからゴール前にボールを入れられ、佐藤がねじこんで同点とされる。

■summary
ここ数試合続いている流れと同じような展開となった。
前半はある程度ボールを持てるが、後半、足が止まって失点してしまう。
この試合は失点しないまま最終盤を迎えることができたが、最後に決められた。

攻撃は機能していたが、後半になるとサンドバック状態は相変わらず。
苦しい時間帯にどのように守りきるか。
あるいは追加点を決めて安全圏に逃げ込むか。
新しいシーズンに向けて起用した武岡や車屋は良かったが、最終戦はもう少しいい試合を見せてほしい。

■goal
34大久保嘉人(13)
89佐藤寿人(11)

■judge
西部洋平(21) 6.5 1失点は喫したが、決定機を阻止するビッグセーブを何度も見せた。
武岡優斗(17) 6.5 粘り強く守って、MF柏好文(18)を止める。右からの攻撃参加も効果的。
谷口彰悟(15) 6.0 右CBで中央に構えてハイボールに対処。ラインをもっと上げたい。
車屋紳太郎(31) 6.0 落ち着いてボールを運ぶ。サイズはやや小さいが、パスも良かった。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドハーフで出場。安定していたが、もっと攻撃に絡みたい。
稲本潤一(20) 6.5 アンカーとして中盤を支える。ボールをたくさん奪っていた。
山本真希(6) 5.5 前半はフリーで動いて広島を攪乱する。後半は足が止まって消えた。
大島僚太(16) 6.0 大きな展開、スルーパス、ミドルとよい判断でパスを出していた。
森谷賢太郎(19) 6.0 右ワイドでパスを受ける。34分にダイレクトクロスでアシスト。
レナト(10) 5.5 右サイドから切れ込むが、スペースがない。ファウルアピールが見苦しい。
大久保嘉人(13) 6.5 前線で良い位置取りを続けてゴール。タイミングのよいミドルを放つ。

■sub
79(8)ジェシ(5) 6.5 高くて強いヘッドで、バタバタして苦しむ最終ラインを救った。
85(31)福森晃斗(22) 5.5 左SBで面白いパスを出す。ロスタイムにあわやPKというプレー。
90+3(19)金久保順(18) 5.5 時間少なく、プレーに絡まなかった。

■bench
杉山力裕(1) 實藤友紀(2) パウリーニョ(34) 森島康仁(9)

■coach
風間八宏 5.5 車屋の起用は革命的だった。押し込まれた後半に早く選手交代を行うべき。

■referee
佐藤隆治 6.5 流し気味でどちらにも偏らないジャッジ。いい試合を作った。

2014/11/24

141122鹿島2-1川崎(J1 #32)

鹿島2-1川崎(カシマサッカースタジアム, 14:00KO, 20,261人)

甲府(J1 #30)清水(J1 #31)に敗れ、3週間のインターバルを挟み、3位鹿島戦。
優勝の可能性は消えたが、ACLへのチャンスはまだ残っている。

今期、鹿島とは等々力で対戦(J1 #13)し、4-1と大勝している。
ACLのR16、FCソウル戦のホーム&アウェイの狭間のゲームだった。
川崎は疲労で動けなかったが、小林の2つのゴラッソで勝っている。

その小林は、日本代表合宿でのケガで欠場。中村も欠く。
前線には森島が入って、レナトが右、登里が左。
武岡は、大宮戦(J1 #3)で交代出場して以来の登場で、右SBでJ1リーグ初先発。
清水戦で良かった福森は、引き続き左SBに入る。GKには西部が復帰した。

■1st half
川崎はミスパスが目立ち、攻撃にリズムが生まれない。
鹿島はフリーの選手にボールが入り、シュートを多く放つ。
ただ、守備はそれほど崩されない。
オフサイドをしっかり取って、落ち着いて対応していた。

終了間際の45分、MF遠藤康(25)のループが決まる。
MF柴崎岳(20)から縦パスが入り、このボールを奪おうとした谷口を外した遠藤がフリーに。
前に出ていた西部の頭上をきれいに抜き、左足の高い精度を見せたゴールだった。

■2nd half
後半開始から、福森に代わって森谷を投入。
登里が左SBに下がり、レナトが左に。森谷は右ウィングに入った。

立ち上がりから鹿島のサイド攻撃が続き、決定機を続けて作られる。
川崎の最終ラインは揺さぶられ、徐々にラインが揃わなくなってくる。

53分、MF土居聖真(28)の右クロスをFW赤崎秀平(18)が頭で合わせて失点。
實藤がラインを上げようとしたが、武岡が残ってしまいオフサイドを取れなかった。
ゴール近くまで最終ラインが押し込まれていて、オフサイドよりもマークを優先する局面だったように思われる。

2点差となって、鹿島は時間を使うサッカーを始める。
審判への異議を繰り返して、プレー時間を削っていく。

稲本、安と選手交代をするが、鹿島の守備を崩すことはできなかった。
ロスタイムにレナトがFKを決めるものの、壁に当たるラッキーな得点にすぎなかった。
最後まで美しいプレーを見ることができなかった。

■summary
守備の綻びを修復できないまま、ずるずると失点して3連敗。
鹿島との現状の実力差が、そのまま結果となったゲーム。
むしろ、1点差で済んで良かったといえる。

優勝がなくなり、硬直的だった風間監督の選手交代策に柔軟性が生まれた。
先発起用した武岡の早い仕掛けで、攻撃にアクセントを生んだ。

2試合を残し、4位鳥栖とも勝ち点5差。ACLの可能性も少なくなった。
来季に向けて、どのように楽しいサッカーを取り戻すのか。課題は大きい。

■goal
45+1遠藤康(25) 53赤崎秀平(18)
90+1レナト(10)

■judge
西部洋平(21) 5.5 遠藤のループはポジションミス。後半立ち上がりにスーパーセーブ。
武岡優斗(17) 5.5 シンプルなクロス。守りは軽い。ファウルアピールでピンチを招く。
實藤友紀(2) 5.5 スピードでカヴァーする。2失点目はラインを上げずマークすべきだった。
谷口彰悟(15) 5.5 パスの供給は良かった。1失点目は判断を誤って遠藤のマークを外した。
福森晃斗(22) 6.0 ダイレクトパスで局面を打開。守備も粘り強い。前半での交代は残念。
山本真希(6) 6.0 中央深い位置でバランスをとる。51分、パスミスで決定機を与える。 
大島僚太(16) 5.5 ドリブルで相手を外しチャンスを作る。前目のポジションでプレー。
レナト(10) 5.0 右サイドからではドリブル突破ができなかった。FKでゴールを決める。
登里享平(23) 5.5 ドリブルを交えて積極的に仕掛ける。バランスも良かった。
大久保嘉人(13) 4.5 前節に続き下がりすぎだった。シュートを狙える位置に残りたい。
森島康仁(9) 5.0 ポストプレーでポイントを作る。その後のつなぎはうまくいかなかった。

■sub
46(22)森谷賢太郎(19) 5.0 攻撃でアクセントを付けることができなかった。
67(2)稲本潤一(20) 6.0 システム変更のピースとなる。決定機阻止のイエローは仕方ない。
87(9)安柄俊(27) 4.0 足裏タックルで相手を削ってイエロー。いつもの危険なプレー。

■bench
新井章太(30) 中澤聡太(7) 小宮山尊信(8) 金久保順(18) 

■coach
風間八宏 6.0 結果は出なかったが妥当な選手交代。福森や武岡の起用も支持できる。

■referee
木村博之 6.5 後半、鹿島の時間稼ぎ目的の異議で少し荒れたが、よいジャッジ。

2014/11/09

141109あさお青玄まつり(フォトレポ)

第5回あさお青玄まつり(フォトレポ)


11月9日に開催された第5回あさお青玄まつり。
 11時30分から15時まで。開会式は12時から。入場無料。

麻生グラウンドの人工芝グラウンドにビニールシートを敷いて開催。
 天然芝グラウンドでは、子どもサッカー教室が開催されていた。

曇り空で少し肌寒い気候となった。
 午前中、雨が降っていたためか、参加者は例年よりも少な目。

参加したのは、5選手だった。
 谷口彰悟(15)、福森晃斗(22)、山越享太郎(25)、可児壮隆(26)、安柄俊(27)。


山越選手。寮長さんとのこと。
大卒3年目で最年長。




谷口選手にサインをいただく。
30分も続けてサインするので、大変そう。
来年のACL出場をお願いした。

ACLプレーオフから出場すると、2月から公式戦が始まる。
厳しい日程にはなるけど、ぜひ出場したい。


アン・ビョンジュン選手。
元北朝鮮代表(中央大学時代)。
いつか、再び代表に戻ってほしい。

2014/11/02

141102川崎2-3清水(J1 #31)

川崎2-3清水(等々力, 16:00KO, 19,169人)

甲府戦(J1 #30)に敗れ、J1リーグ優勝は厳しくなった。
清水は16位。降格争いに巻き込まれているチームと連戦となった。

先発は、甲府戦から森谷、田中、實藤、登里が外れ、中村、小宮山、井川、福森が入る。
中村は左足首のケガで今季終了後に手術との報道があった中、戻ってきた。
福森は前半のみで交代した3月15日の大宮戦(J1 #3)以来のJ1リーグ出場。

■1st half
川崎はボールを奪うと、早い攻撃を仕掛ける。
清水は、DFヤコヴィッチ(19)を中心とした高いラインでオフサイドをたくさんとる。
19分、中村のCKから福森がきれいなヘッドを決める。
前節に続いて、いい時間帯での先制点となった。

その後、清水は縦へのワンタッチパスで攻撃を仕掛ける。
23分の大前元紀(10)のFK、31分の決定機などはなんとか防いだ。
しかし、40分、右サイドに展開したDF吉田豊(28)に、PA内で井川が抜かれる。
センタリングを入れられて、MF六平光成(16)がゴール。

44分、大島から右サイドの小宮山に展開。
中央に戻したところを中村がスルーパス。
小林がGK櫛引政敏(1)との1対1をかわし、追加点をあげ、前半終了。

■2nd half
川崎は徐々に動けなくなってくる。
特によく走っていた山本の足が止まり、中盤が間延びしてしまう。
50分、DF吉田豊(28)にカウンターから同点ゴールを決められる。
64分、中村がケガで金久保に交代したあとは防戦一方。
中盤でパスを奪われて々と攻撃される。

66~68分にかけ、清水は多くの決定機を連続して作る。
杉山のビッグセーブなどで凌いだが、攻撃は単発で続けられない。

清水はフレッシュな選手を投入し、攻勢を強める。
セカンドボールを拾えなくなって、厳しい時間帯が続く。
最後は90分。大島がボールを奪われ、カウンターからFW村田和哉(22)の決勝点が生まれた。

■summary
優勝争いから脱落する残念な結果となった。
翌日開催の首位浦和が勝利すれば、優勝の可能性はなくなる。

前半は内容的に悪くはなかったが、後半は完全に失速。
FWは攻撃が終わった後も前に残ったまま。
ボランチも走れなくなって、CBはずるずるとラインを下げる。
相手のパスに対するフォローが遅く、清水の選手をフリーにしていた。
よく3失点で抑えることができたと思う。

清水は、降格争いの中、少し浮上することができた。
しかし、予断はまだまだ許されない。
最終節まで、今日のように勝ち点を粘り強く拾っていかなければならない。

川崎は、9月末の仙台戦(J1 #26)あたりから失速した流れのまま。
もし、ナビスコカップで決勝に進めていても、この調子では戴冠は難しかったと思われる。
今年、残り3試合となったが、少しでもいい内容のサッカーを取り戻してほしい。

■goal
19福森晃斗(22) 44小林悠(11)
40六平光成(16) 50吉田豊(28) 90村田和哉(22)

■judge
杉山力裕(1) 5.0 ビッグセーブを連発したが、3失点は厳しい結果。判断に迷いが見られる。
小宮山尊信(8) 5.5 右サイドから精度の高いクロスを入れてチャンスを作った。
井川祐輔(4) 4.0 相手との間合いが悪く、スピードもなかった。
谷口彰悟(15) 4.5 ミスパスが目立った。右CBより左CBに適性があると思われる。
福森晃斗(22) 6.0 プロ初ゴール。位置取りは不安定だが、期待以上の出来。FKも良かった。
山本真希(6) 5.5 中盤の守備を支え続けるが、後半、足が止まる。交代させるべきだった。
大島僚太(16) 5.0 消極的。90分、相手を抜こうとして奪われ、決勝ゴールを許した。
中村憲剛(14) 6.5 2アシスト。チームを牽引。無理せず、足首の手術に踏み切ってほしい。
レナト(10) 5.5 固く守られていたが、それでも左サイドを強引にこじあけていた。
小林悠(11) 6.0 ゴールシーンをはじめ、裏への動き出しでボールを呼び込んだ。
大久保嘉人(13) 4.5 中盤に下がりすぎだった。ボールキープもできなかった。

■sub
64(14)金久保順(18) 4.0 攻守に渡って試合に加わることができなかった。
90+2(8)森島康仁(9) 5.5 プレー時間は短かったが、ターゲットとして機能した。

■bench
西部洋平(21) 實藤友紀(2) 稲本潤一(20) 山越享太郎(25) パウリーニョ(34)

■coach
風間八宏 4.0 足が止まった後半も動かず。稲本やパウリーニョで局面を変えたかった。

■referee
扇谷健司 6.5 偏らないジャッジ。いいゲームを作り上げた。