2015/06/28

150627鹿島2-3川崎(J1 #17)

鹿島2-3川崎(カシマサッカースタジアム, 19:00KO, 13,867人)

2連勝して迎えた1stステージ最終節。
川崎の先発は前節松本戦(J1 #16)とまったく同じ。
森谷とレナトがケガをしたとの情報もあったが、先発メンバーに入っている。

サブには長らく欠場していた大島と小林が復帰。
中村、角田など、豪華なベンチメンバーとなった。

鹿島は柴崎岳(20)が疲労で欠場。遠藤康(25)も欠場している。
柴崎については試合後に、左足の骨の痛みによるものと報道された。
MF小笠原満男(40)とボランチを組むのはMF青木剛(5)となった。

カシマスタジアムの雨は上がったものの、霧がかかって蒸し暑い。
サントリーDAYということで、赤い応援シートが配布される。
獲得したトロフィーが一列に並んでいて、数えてみたら16個もあった。

■1st half
川崎がボールをうまく運んでペースを握る。
鹿島は1トップのFW赤﨑秀平(18)がプレスに来るが、後ろと連動しない。
そのため、川崎の3バックはボランチの谷口に簡単に展開した。
森谷がやや高い位置取りで、ボールホルダーをサポートする。
サイドに追い込まれても、パスコースを確保しながら打開した。

8分、中央に持ち込んだ小宮山が前線のエウシーニョに入れる。
エウシーニョはDFに囲まれながらも、トリッキーなトラップからフェイクを挟んでゴール。
鹿島はゴール前に4人が揃っていたが、難しいプレーを続けて成功させて打開した。
エウシーニョは3試合連続ゴール。
大久保とポジションを交換し、中央に張っていた。
典型的なCFのような見事なプレーだった。

20分すぎから、鹿島がプレスを強める。
3シャドーが1トップの赤﨑と連動して川崎の3バックを囲む。
窮屈になって前に蹴ったところを奪い、攻撃を仕掛けた。

川崎が少し劣勢の中、34分。
右サイドでボールを受けたレナトが、谷口とのワンツーで中央に入る。
ドリブルでステップを合わせてミドルシュート。
15分にも同じようなミドルを放ったが、GK佐藤昭大(1)にパンチングされた。
今度は、GK佐藤が触れることができない美しい弾道で決めた。

このまま前半を終えたかったが、44分。
MF金崎夢生(33)にきれいなミドルを決められる。
レナトと同じように、金崎も10分のミドルをバーに当てていて、2度目は決めた。

ロスタイムにも3本のシュートを浴びたが、GK新井が止めた。

■2nd half
後半開始から、森谷に代わって大島が入る。
森谷はとても良かったが、コンディションの関係での交代と思われる。

47分、船山がハーフライン手前でボールを持つ。
いったんエウシーニョに預けて、右サイドへ長いランニング。
再びボールをもらって中央の大久保に合わせるセンタリング。
大久保が簡単に流し込み、再度、2点差とした。

DF山村和也(4)が大久保をフリーにしてしまった。
背走しながらで難しかったが、中途半端になってしまった。

鹿島は前半と同じように強くプレスに来る。
右からはSB西大伍(22)を中心に攻撃する。
危ない場面をたくさん作られる。

59分、ボールを持った船山が倒されたが、ファウルはなし。
青木が左サイドからクロスを入れて、赤﨑がアウトサイドでゴール。
井川がマークし、赤﨑にはスペースがなかったが、点で合わせるシュートだった。

船山は足首を抱えてピッチ外へ。
61分、船山に代えて中村を投入するが、流れは変えられない。
ただ、鹿島は62分に金崎、72分にMF土居聖真(8)を下げてしまう。
特に金崎は脅威となっていただけに、助かった。

77分には小林を投入。
これまでの3トップには高さがなく、味方のゴールキックやクリアボールを失っていた。
小林が受け皿となって、少しセカンドボールを拾えるようになる。
ロスタイムまで押しこまれたものの、そのまま逃げ切った。

■summary
川崎は、欲しい時間帯にゴールを決めて勝利した。
ただ、湿度が高く、コンディションが厳しいゲームで、鹿島に押し込まれた。
中6日の日程なのに、それほど走れなかったのは残念。
リードする展開だったので鹿島に攻められるのは仕方がないが、プレスを受けても余裕を持ってボールをつなぎたいところ。

負傷していた大島、小林が復帰したのは朗報。
サブメンバーが豪華になり、選手交代に慎重な風間監督が交代カードを早く切った。
ベンチ外となった三好をJ3に派遣することもできた。

鹿島はクオリティが高い選手が欠場していたが、決定機は作れていた。
試合後、強いブーイングを浴びていたが、悲観すべき内容ではなかったと思われる。

カシマスタジアムは見やすくて、いいスタジアム。
13,867人と観客数は寂しかったが、快適に観戦できた。

■goal
44金崎夢生(33) 58赤﨑秀平(18)
8エウシーニョ(18) 34レナト(10) 47大久保嘉人(13)

■judge
新井章太(30) 6.5 前半ロスタイムに3本のシュートを抑える。リスタートが早かった。
武岡優斗(17) 6.5 金崎とマッチアップ。赤﨑にも狙われたが、どちらも抑えていた。
井川祐輔(4) 6.5 ボランチにボールをつなぐ。最終ラインを統率して、2失点で終えた。
車屋紳太郎(20) 6.0 強いヘッドと良いインターセプト。対人の守備ではマークがずれた。
谷口彰悟(5) 6.0 パスは良かったが、守勢の位置取りが安定しない。2点目をアシスト。
森谷賢太郎(19) 6.5 少し高目でボールを引き出し、ボールホルダーを素早くサポートした。
小宮山尊信(8) 6.0 ポジション取りは良いが、局面でもっと打開したい。8分にアシスト。
エウシーニョ(18) 7.0 先制ゴール。後半、足を痛めつつも、頑張って守って逃げ切った。
船山貴之(15) 6.5 15分の決定機を外す。47分のアシストは素晴らしかった。負傷が心配。
大久保嘉人(13) 6.0 1ゴール。よく守備していたが、いつもよりボールに触れなかった。
レナト(10) 6.5 2点目は素晴らしいミドル。後半はサポートが受けられず、囲まれた。

■sub
46(19)大島僚太(16) 5.5 ショートパスが的確。谷口と横に並んだが、鹿島に押し込まれた。
61(19)中村憲剛(14) 5.5 前目のポジションで投入されたが、ボールが入らなかった。
77(10)小林悠(11) 6.5 ゴールキックやクリアボールで競り勝って、チームを救った。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 山本真希(6) 杉本健勇(9)

■coach
風間八宏 6.5 豊富なベンチを使った采配。最後の小林の投入が効いて、逃げ切った。

■referee
岡部拓人 5.0 前半は川崎、後半は鹿島に偏る。判定が一貫せず、イエローを多く出した。

2015/06/20

150620川崎2-0松本(J1 #16)

川崎2-0松本(等々力, 16:00KO, 21,490人)

湘南戦(J1 #15)から2週間空いた松本戦。
J1初昇格の松本と、J1リーグで初対決となった。

川崎はレナトが先発復帰して、杉本が外れてベンチに。
ベンチには、西部と角田が復帰している。
北朝鮮代表に招集され、ワールドカップ予選に出場した安は、ベンチ外。

■1st half
川崎はコンディションが良く、パスを出しては動いていた。
ボランチが前を向いてボールを保持し、縦パスを狙った。
ダイレクトパスを織り交ぜて、中央から攻撃していく。
さらに両サイドも使い、圧倒的に押し込んだ。

松本はボールを奪ってのカウンターが主体。
ただ、前に走るのがFWオビナ(9)だけなので、迫力がない。
守備では5バック。ゴール前を固め、耐えていた。

41分、松本はカウンターから初めて決定機を迎える。
FW前田直輝(22)が左からシュートを放つが、惜しくもバーに当たる。

45分、攻め続けた川崎がゴール。
PA内右サイドでエウシーニョからのボールを受けた船山が、ふわっとセンタリング。
これをレナトが頭で決める。
背が高くはないレナトだが、DFの間に入れた船山のボールが完璧だった。

■2nd half
後半、松本は攻撃に人数をかけてくる。
前線からの強いチェックで、川崎のミスパスを誘って決定機を作った。
51分、CKから前田がヘッド。
54分、オビナがGKと1対1になる。
56分、DF田中隼磨(3)がシュート。
いずれも間一髪でゴールが決まらず、川崎はなんとか無失点を続ける。

この攻勢を凌いで61分。
左サイドから車屋が上げたクロスを、田中が手で止めてPKを獲得。
(訂正:小宮山ではなく、車屋でした。)
ただ、大久保が蹴ったコロコロPKは、GK村山智彦(1)がキャッチした。

続いて65分。
レナトのCKのクリアボールをエウシーニョが拾って、右足でシュート。
湘南戦と同じような美しい弾道のゴールが決まり、2点差となった。

珍しく3枚の交代カードを使いながら、時間を進める。
松本は攻撃を強めることができず、そのままタイムアップ。

■summary
2週間ぶりの試合。コンディションがとても良かった。
森谷が走れるようになり、ギャップを生む動きができていた。
谷口がボランチに入ったことで、守備の安定性が増した。
最終ラインも安定し、注文を付けるところが少ないゲームだった。

松本は守りを優先しすぎて、攻撃の手数が少なかった。
後半開始から60分ごろまでは前掛かりになり、チャンスを生んだ。
ただ、90分のうちで15分しか攻撃しなくてはゴールは難しい。
もし決定機を1本決めていたとしても、勝つチャンスはあまりなかった。
心配になるほど内容が悪かった。

松本のサポーターはアルウィンでのホームゲームと同じように大きな声援。
劣勢となっても諦めずに選手を後押しする素晴らしい応援だった。

■goal
45レナト(10) 65エウシーニョ(18)

■judge
新井章太(30) 7.0 後半の決定機を止めた。早いパスの出しどころも洗練されている。
武岡優斗(17) 6.5 ロングボールで狙われるが、きっちり対処した。攻め上がりもまずまず。
井川祐輔(4) 7.0 中央で構える。的確な読みでパスカット。落ち着いてボールを供給した。
車屋紳太郎(20) 6.0 61分、クロスでPKを獲得。スピードで左サイドを守る。上がるタイミングは今ひとつ。
谷口彰悟(5) 6.5 54分、横パスをミスして決定機を与える。攻撃的なパスは良かった。
森谷賢太郎(19) 7.0 少し前目でプレー。前後左右に効果的に動いて揺さぶった。
小宮山尊信(8) 6.5 61分、クロスでPKを獲得した。守備では左サイドをしっかり締めた。
(訂正:PK獲得を小宮山としましたが、車屋でした。)
エウシーニョ(18) 7.0 決定的な2点目のゴール。トリッキーな動きで中へと切れ込んだ。
船山貴之(15) 6.5 1点目をアシスト。動いてボールを引き出した。ゴールはなかった。
大久保嘉人(13) 6.0 PKを失敗。中盤に下りてキープ力でアクセントを作っていた。
レナト(10) 6.5 珍しいヘッドでの先制点。ドリブルが良く、ボールを失わなかった。

■sub
71(19)中村憲剛(14) 6.5 72分、ゴール左に外れるシュート。休ませるべき展開だった。
86(15)山本真希(6) 5.5 守るために投入されたが、前に攻め上がりバランスを崩した。
90+1(10)杉本健勇(9) 5.5 時間少なくボールに触れず。守備ではバイタルを埋めていた。

■bench
西部洋平(21) 角田誠(3) 橋本晃司(7) 三好康児(26)

■coach
風間八宏 6.5 コンディションを戻して快勝した。交代枠も珍しく3つとも使った。

■referee
井上知大 6.5 あまり笛を吹かずにプレーを続けさせた。ストレスのないジャッジだった。

2015/06/07

150607川崎2-1湘南(J1 #15)

川崎2-1湘南(等々力, 16:00KO, 20,857人)

仙台戦(YNC GL #7)のドローでナビスコカップの敗退が決まり、中3日。
J1リーグで湘南は現在7位。6位の川崎を勝ち点2差で追う。
川崎はこのところいいプレーができていないが、負ければ逆転される。

仙台戦の先発から中村、レナトが外れ、井川と杉本が入った。
引き続き角田もベンチ外となり、苦しい状況。
DF板倉滉(28)がリーグ戦で初のベンチ入りを果たした。

武岡、井川、車屋の3バック。
森谷と谷口が2ボランチを組む。
杉本、船山が2トップで、大久保はトップ下。

16時キックオフだが、気温はそれほど高くはない。

■1st half
湘南は前線からプレスをかけてくる。
ボールホルダーのコースを切って、中盤と連動してボールを奪いに来る。

4分、右サイドから戻ったパスをDF遠藤航(3)がダイレクトでクロス。
武岡が相手選手と重なってボールが流れ、MF高山薫(23)がフリーでゴール。
エウシーニョを置き去りにした高山の動き出しが光った。

川崎はなかなかボールが回らない。
ボランチが前に出せず、何度も触ってからバックパスしてしまう。
フォローする動きやパスコースがなく、湘南に囲まれてボールを奪われる。
見せ場は少なく、25分の大久保のミドルくらい。

湘南はカウンターでPA内まで仕掛けてくる。
組織的な守備からスムーズな攻撃を見せてくれたが、ラストパスが通らない。
走ってスペースを埋めるいいサッカーができていた。

■2nd half
引き続き湘南がいいプレーを見せる。
54分、中盤でのパス交換で簡単にMF菊池大介(10)に独走される。
PA手前から素晴らしいミドルシュート。
ゴールバーに2回ボールが当たって、グラウンドに跳ね返る。
1度目のバーのあと、ゴールラインを割ったように見えたが、判定はノーゴール。
一瞬の判断なのでミスは付きものだが、試合の行方を左右する判定となった。

57分、武岡に代えて中村をボランチに投入。
3バックの右に小宮山が下がり、森谷が左ウイングに動いた。

中村のパスでチームに連動性が生まれ、前線までボールを持ち込む。
60分、船山とのワンツーで中村がPA内に走り込む。
後ろからMF三竿雄斗(17)がスライディングし、中村が倒れてPK。
決定的な場面だったが、角度がなかっただけに、三竿の判断はもったいなかった。
このPKを大久保がゴール右サイドに決めて同点。

75分すぎから、走り続ける湘南がいくつも決定機を作った。
川崎は後手後手に回ってしまう。

90+2分、三好がカウンターからDFに競り勝って中距離のループシュートを放つ。
山形戦ほどではなかったが、いいシュートだった。

続く90+4分。
湘南のクリアボールが味方に当たり、これをエウシーニョが拾ってミドル。
美しい弾道のシュートはバーに当たり、そのままネットを揺らした。

■summary
勝つには勝ったが、内容で湘南に圧倒された。
しかし、湘南はラストパス、フィニッシュに精度を欠いた。
そのため、1失点で収まったものの、多くのチャンスを作られた。

湘南は守備で連動しながら数的有利の状況を作り、狙ってボールを奪った。
最後まで走り続け、時間を稼ぐこともなく、クリーンで楽しいサッカーを見せてくれた。

川崎はボランチが活性化しなかった。
谷口は守備では効いているが、攻撃は足元への遅いパスが多く、物足りない。
中村投入後、攻撃は改善したが、逆に守りではバイタルが空いた。

3週間で7試合をこなしたが、ようやく次の松本戦(J1 #16)まで2週間空く。
もっと内容の良いサッカーを期待したい。

■goal
61PK大久保嘉人(13) 90+4エウシーニョ(18)
4高山薫(23)

■judge
新井章太(30) 6.0 判断良く飛び出してカウンターを封じる。高山のゴールは手に当てた。
武岡優斗(17) 5.5 失点シーンは倒されてクリアできず。49分、カウンターを止めイエロー。
井川祐輔(4) 6.0 武岡と車屋を上がらせて中央を固める。89分、PA外のハンドでイエロー。車屋紳太郎(20) 5.5 カウンター攻撃にスピードで対処した。42分には危険なパスミス。
谷口彰悟(5) 5.5 高さで守備に貢献。ボールを持つとタッチ数が多く、パススピードも弱い。
森谷賢太郎(19) 5.5 谷口よりは良かったか。47分、自ら生んだピンチをファウルで止めた。
小宮山尊信(8) 5.5 上下の動きが少なかった。3バックに下がってからは、粘り強く守る。
エウシーニョ(18) 6.0 最後にゴラッソを沈める。ボールロストが多く、失点にも関与。
船山貴之(15) 5.5 裏を狙って何度も動き続けていたが、ボールが入らなかった。
大久保嘉人(13) 5.5 PKを決め、いくつかのミドル。トップ下では展開できなかった。
杉本健勇(9) 5.5 前半は良くなかったが、後半はハイボールに競り勝つ。もっと動きたい。

■sub
57(17)中村憲剛(14) 6.5 停滞したチームを改善した。PK獲得で同点に追いつく。
82(19)三好康児(26) 5.5 90+2分、相手DFに引っ張られながらも倒れずにミドルを放った。

■bench
安藤駿介(24) 板倉滉(28) 山本真希(6) 橋本晃司(7) 安柄俊(27) 

■coach
風間八宏 5.5 勝つには勝ったが、内容が伴わなかった。いつもどおり交代枠を残す。

■referee
西村雄一 5.0 54分の菊池のシュートはゴールを認めるべき。PKは妥当。判断が良かった。

2015/06/04

150603川崎1-1仙台(YNC GL #7)

川崎1-1仙台(等々力, 19:00KO, 9,523人)

ナビスコカップの予選リーグB組の最終節。
名古屋が1位勝ち抜けが決まっていて、勝ち点8で2位神戸、3位山形、4位川崎が並ぶ。
得失点では不利だが、神戸と山形を追い越せば、2位で予選リーグを勝ち抜ける。

清水戦(J1 #14)から中3日。
先発から杉本、角田が外れ、小宮山と出場停止明けの大久保が入った。
現時点でのベストメンバーといえる布陣を組んできた。

仙台はすでにYNC予選リーグ敗退が決まっている。
出場機会が少ないメンバーで臨んできた。

雨は上がり、湿度も気温も高くなく、良い気候となった。

■1st half
川崎は3バック。大久保、レナト、船山を前線に並べる。
杉本をベンチに置いているため、高さはない。
このところ多かったロングボールは少なく、ボールをつないで長く保持する。
仙台は最終ラインを固めてきて、プレスは弱目。

ボランチまでは前を向けるが、その先が崩せない。
サイドや中央など、いろんなパターンで攻撃を仕掛ける。

35分には船山がポスト直撃のシュート。
等々力に大きな音が響いたが、入らなかった。
徐々に川崎が押し始める。

37分、DF蜂須賀孝治(4)がスローインを左サイドで受ける。
バイタルまでドリブルしてミドルシュートを決めた。
素晴らしいシュートだったが、森谷のチェックが遅れ、新井がパンチングしきれなかった。

45分、長く続く攻撃から中村が右サイドにパス。
このクリアボールがゴール前に転がり、大久保が拾って同点ゴール。
仙台DF2人とGKがお見合いし、クリアされなかった。
そこに走り込んでいる大久保の動きは賞賛に値する。

■2nd half
後半開始から武岡を下げて杉本を投入。
4バックにして前線に人数を増やした。

川崎の攻撃は厚くなって、中央から崩し始める。
ボランチの動きが清水戦よりもよく、複数のパスコースを作っていた。
仙台のカウンターも浴びるが、谷口と車屋がスピードと高さで抑え込む。

50分、PA左からの中村のFKが、相手DFに当たってコースが変わってポスト。

勝ち越し点が奪えないまま、78分、小宮山に代えて安を投入。
攻撃的な選手を5人揃えた。
ただ、杉本、安を出したのに、ハイボールは少なかった。

ボールは持てるのにもどかしい展開で、ドローとなった。

■summary
同じ時間に試合を行った2位神戸は、4点差で名古屋に勝利した。
川崎は5点差以上で勝利していなければ、予選リーグを突破できなかった。
ただ、勝利を目指したゲームでドローに終わったことは残念。
内容的にも見ていて楽しい攻撃が見られなかった。

3位山形が横浜FMに負けてくれたため、予選リーグ3位となった。
神戸が前節で負けてチャンスが残ったが、最終節では神戸は負けなかった。

試合の輻輳する厳しい日程なので、選手起用にメリハリを付けたい。
フルメンバーを起用し続け、結局パフォーマンスが落ちるのは例年どおり。
今週はJリーグ清水戦もこのYNC仙台戦も期待した結果が得られなかった。
結果も出せず、この日も選手交代は2人だけ。
主力選手はケガがない限りフル出場を続け、さらに疲労の蓄積が進む。

ポジティブな要素は少ないが、次の湘南戦(J1 #15)は中3日。
16時キックオフで気温が高いことも考えられる。
少しでも立て直して、楽しいプレーを見せてほしい。

■goal
45大久保嘉人(13)
37蜂須賀孝治(4)

■judge
新井章太(30) 5.5 蜂須賀のシュートは素晴らしかったが、パンチングで止めたかった。
武岡優斗(17) 6.0 相手FWにサイズがないこともあって、よく抑え込んでいた。
谷口彰悟(5) 5.5 カウンターに対処。13分、ミスでFW山本大貴(28)の独走を許した。
車屋紳太郎(20) 6.0 3バックでも4バックでも、破綻なく落ち着いて守備できていた。
中村憲剛(14) 5.5 仙台のラインを押し下げるパスを多用したが、少し精度を欠いた。
森谷賢太郎(19) 5.5 清水戦よりは動けていたが、失点シーンでは寄せが遅れた。
小宮山尊信(8) 6.0 左サイドに張って、レナトと組んだ上下動でチャンスを作った。 
エウシーニョ(18) 5.5 長く中央にいたために、右サイドのバランスが崩れていた。
船山貴之(15) 5.5 35分のシュートは惜しかった。ゴールがなかなか生まれない。
大久保嘉人(13) 6.0 素晴らしい動き出しで同点ゴール。中盤でアクセントを付けた。
レナト(10) 6.0 前線で動き出してはパスを呼び、ドリブルで仕掛けた。

■sub
46(17)杉本健勇(9) 5.0 ボールを呼び込むことができなかった。シュートなし。
78(8)安柄俊(27) 5.0 下がってポストプレーを試みるが、ボールを失う。

■bench
安藤駿介(24) 井川祐輔(4) 山本真希(6) 橋本晃司(7) 三好康児(26) 

■coach
風間八宏 5.0 FWを5人起用する超攻撃的な選手起用も奏功しなかった。

■referee
扇谷健司 5.5 試合の流れを止めないジャッジ。ただ、少し川崎寄り。