2016/04/24

160424川崎0-1浦和(J1 #8)

川崎0-1浦和(等々力)

水曜日にヤマザキナビスコカップ柏戦(YNC GL #4)を挟み日曜日のJ1リーグ。
等々力に勝ち点差1で3位の浦和を迎える。

先発は先週のFC東京戦(J1 #7)から3人が変わる。
谷口、大島、登里が入り、車屋、原川、森谷が外れた。
原川はYNC柏戦でケガをしたようで、ベンチ外。

YNC柏戦でも先発したのはソンリョン、奈良、谷口の3選手。
登里、中村、小林は交代出場していて、他の選手は1週間空いている。

浦和は水曜日、ACLでシドニーFCとアウェイで戦っている。
ACLではグループステージを突破した。
シドニーFC戦と先発8人が同じで、移動距離も長い。
コンディションでは、川崎が有利な状況。

■1st half
浦和は積極的なプレスを仕掛ける。
やみくもに追いかけるのではなく、チーム全体で連動しながらパスコースを切る。
中村、大島は最終ラインまで下がらないとボールを受けられない。
CBがサイドに出すと、囲まれて蹴らされて回収された。

浦和はゆっくりとボールを回す。
川崎もプレスを掛けるが、浦和はGK西川周作(1)に躊躇なくバックパス。
守備時に激しく走っている分、攻撃では省力化して体力を温存した。

29分、FW興梠慎三(30)がPA手前の中央でドリブルシュート。
素晴らしい弾道だったが、惜しくも左ポストに当たる。

30分すぎから、浦和の守備の距離が広がってくる。
川崎がボールを前を向いて持てるようになる。
40分、登里からの長いパスで抜け出した小林が左サイドからクロス。
ゴール前の田坂がフリーでシュートするが、右に外してしまった。

■2nd half
後半開始から、田坂に代えて車屋を投入する。
谷口が右SBから右CBにシフトして、車屋が左ウィングに入る。
エウシーニョも右ウィングに上がり、今シーズン初めて3バックとした。

CBが3枚となって浦和のプレスの人数が足りなくなる。
パスがつながって押し込むが、引いた浦和はカウンターで攻勢に出る。

50分、興梠がシュートするが、ソンリョンが豪快にセーブ。
続いて54分、DF森脇良太(46)がMF李忠成(20)にロングパス。
李がヒールで落としたところにMF武藤雄樹(9)がシュート。
ゴール右隅にしっかり決まった。
ダイレクトプレーが続き、守備が振り回されてしまった。

よい時間帯にリードして、浦和は時間を稼ぎ始める。
リスタートや選手交代でなるべく長くプレーを止める。
守備ではゴール前に深くラインを引いて、走る距離を少なくする。
攻撃は川崎の高いラインの裏を狙ってのカウンター。
ブロックを固める戦術で体力を温存して、最後まで破綻しなかった。

川崎はサイドから車屋がチャンスを作るが、ゴールは決まらない。
登里に代えて森谷、最後に負傷で奈良に代えて中野を投入。
しかし、どちらも目立ったインパクトを残せなかった。

■summary
先制点が生まれるまで、鬼気迫る攻防が繰り広げられた。
浦和は54分に先制し、自陣に引き籠ってスペースを消す。
その後は両チームとも残り時間を考えたプレーが多くなり、見応えは少なくなってしまった。

川崎は浦和の足を止めることを狙っていた。
しかし、前半からボールを持たれ、浦和にゆっくりしたプレーを許す。
イーブンの時間帯を続けていれば、チャンスは生まれたと思うが、その前に失点した。
リードした浦和は急ぐ必要がなくなり、走り続けることができた。

内容的に歯が立たないことはなかったが、多くのチャンスを作ったのは浦和。
守備でも献身的な動きが目立った。
1点差で負けたのは、妥当な結果だった。

J1リーグで初めての敗戦。
首位から陥落し、浦和とは勝ち点2差の2位となった。
YNCを含めれば3敗目で、柏戦から連敗となる。

次節はアウェイのガンバ大阪戦。
去年までの万博記念競技場では良い結果が少なかったが、市立吹田サッカースタジアムでの初めてのゲーム。
奈良がケガをしたため、状況は厳しいが、楽しいサッカーを見たい。

■goal
54武藤雄樹(9)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 50分に興梠のシュートを止めて、多くのクロスへの対応も完璧。
エウシーニョ(18) 5.0 24分、小林にスルーパス。後半、3バックでチャンスに絡めなかった。 
奈良竜樹(3) 6.0 86分に負傷交代。19分に武藤をPA内で止めるなど、果敢に前に出た。
エドゥアルド(23) 6.0 77分、頭でのバックパスが大きくなってCKを与える。パスはやや弱いが、よく守る。 
谷口彰悟(5) 6.0 左サイドからの攻撃を守り切る。CBに回ってからボランチへのパスが良かった。
大島僚太(16) 6.0 パスを出して前に動いた。カウンターを受けても身体を寄せて粘って守る。
中村憲剛(14) 5.5 プレスが早く余裕がなく、受ける動きも少なく、ロングパスを出せなかった。
登里享平(2) 6.0 外に開いてパスを呼び込んでドリブルで仕掛けた。60分、CKからの流れでシュートを空振り。
田坂祐介(6) 5.5 イエローをもらってからもファウルを繰り返す。前半で交代。40分に決定機を外す。
小林悠(11) 5.0 トラップで相手DFを剥がしても、素早く寄せられてシュートできなかった。
大久保嘉人(13) 4.5 FC東京戦のケガの影響か、走れなかった。シュートも当たらなかった。

■sub
46(6)車屋紳太郎(20) 6.0 48分、75分と左サイドからPAに向かうドリブルでチャンスを作る。
68(2)森谷賢太郎(19) 5.0 中を固められてスペースがなく、ボールを受けることができなかった。
86(3)中野嘉大(22) 5.5 時間少なく、プレーする機会が少なかった。

■bench
新井章太(30) エドゥアルド・ネット(21) 橋本晃司(7) 三好康児(26) 

■coach
風間八宏 5.0 後半、3バックにして成果を出す前に失点してしまう。3枚目の交代枠は積極的に使いたかった。

■referee
木村博之 6.5 偏りなく的確に判定した。セットプレーで熱くなった選手を、時間をかけて落ち着かせた。