2016/08/14

160813鳥栖1-0川崎(J1 #25)

鳥栖1-0川崎(ベストアメニティスタジアム, 19:00KO, 19,477人)

J1リーグも残り10節となった。
川崎は3連勝で迎えるアウェイ鳥栖戦。

先発は前節甲府戦(J1 #24)から2人が入れ替わる。
 ここまで好調だった車屋が肉離れで離脱。
 左SBには本職の右SBと逆になる武岡が入った。
 トップ下には大塚に代わって長谷川が先発する。
 ルーキーの長谷川は、YNCでは出場があるが、J1リーグでのデビュー戦となる。
ベンチには森谷が入った。

お盆の19時キックオフ。
風は少しだけあるものの、じっとしているだけでも暑い気候。

鳥栖はここまで年間11位。
2ndステージは5位と好調。

プロ野球の福岡ソフトバンクホークスとのコラボ「鷹の祭典2016」対象試合。
入場者全員にユニフォームがプレゼントされた。
アウェイ側のゲートでも配ってくれたが、試合中に着るわけにはいかない。
ありがたくいただいて、持ち帰ってきた。

■1st half
川崎は右サイドのエウシーニョと小林からの展開がほとんど。
車屋が欠場した影響は大きく、武岡と橋本が組んだ左サイドは選手間の距離が遠い。
鳥栖のプレスも武岡を狙っていて、ボールロストが多くなっていた。

鳥栖はいつものようなプレッシング。
ボールを奪うと前線のFW早坂良太(25)へとロングボール。
早坂が谷口と競り合って、FW豊田陽平(11)が井川と勝負していた。

30分過ぎからは少し鳥栖のプレスが弱まる。
ボランチがフリーでボールを持てるようになった。
しかし、大塚が外れた影響は大きく、中盤でパスを受ける選手が足りない。
鳥栖の最終ラインもきちっとラインを上げていて、決定機は作れなかった。

■2nd half
後半開始から、橋本に代えてトップ下に大塚を投入。
長谷川がトップ下から左サイドに動いた。

鳥栖のキックオフからMF金民友(10)がドリブルシュート。
谷口が向かってくる金民友をカバーしたが、かわされてしまう。
20秒ほどで最終ラインを破られてゴールが決まった。

1点リードして、鳥栖は引き続きロングボール戦術。
GK林彰洋(33)に早くプレーさせるため、大塚がPA近くまで出ていく。
そして林がロングボールを入れる。
単純なプレーだが、セカンドボールを鳥栖が拾う。
中村の運動量が少なく、ネット1人ではボールを回収できなかった。

54分にはエドゥアルドをCBに入れて、谷口を右SBへ移動。
しかし、投入直後の57分、エドゥアルドが肩を痛めてしまう。
2回、ピッチ外で治療を受けて戻ったが、肩を庇いながらのプレーとなった。

79分には三好を投入。しかし、5分後。
金民友がルーズボールを回収したところに足裏を見せて突っ込む。
状況判断ができない残念なプレー。
さらに、レッドカードに抗議して、すぐにピッチ外に出なかった。
同点に追い付くための時間を浪費してしまった。

■summary
鳥栖の走力は最後まで衰えなかった。
サッカーの美しさは捨てて、縦ポンでリードして守り切る。

等々力での対戦(J1 #6)は勝てなかったが、同じような展開となった。
マッシモ・フィッカデンティ監督らしい負けないサッカー。
FC東京の監督時代は、太田宏介のフリーキックと武藤嘉紀のカウンターが武器。
いいプレースキッカーを鳥栖が獲得すれば、もっと勝ち点を積めると思われる。

MF鎌田大地(24)のトラップとパスは素晴らしかった。
ただ、縦ポンサッカーでは頭上をボールが飛び交い、鎌田の技術は活かしきれない。
続けて起用されてはいるが、きちんと組み立てるチームでプレーを見てみたい。


川崎は車屋の欠場が大きく響いた。
このところ多くの決定機を生み出していただけに、攻撃力の減衰は明らか。
小宮山も骨折から復帰できておらず、左SBの人材不足は深刻。

また、大塚がベンチスタートだったことが間延びの原因となった。
長谷川もいい動きを見せたが、何度も継続して動き直すことができない。
そのため、ボランチからのパスコースが少なくなってしまった。

■goal
46金民友(10)

■judge
ソンリョン(1) 7.5 12分に負傷。しかし、何度も決定機を食い止めて、1失点にとどめる。
エウシーニョ(18) 5.5 右サイドから仕掛ける回数は多かった。59分のシュートはGK正面。
井川祐輔(4) 5.5 ラインを上げきれず、ロングボールでチャンスを作られた。パスも出せず。
谷口彰悟(5) 5.0 失点シーンで抜かれる。ハイボールを早坂と競った。左SBでは良かった。
武岡優斗(17) 4.5 ミスやロストを繰り返した。本職である右SBに回っても不安定だった。
中村憲剛(14) 5.0 マンマークに付かれ、効果的なパスが少なかった。バイタルを空けがち。
ネット(21) 5.5 パスの出しどころが少なかった。ルーズボールの回収に奔走した。
小林悠(11) 5.5 狭いスペースでもチャンスを作り出したが、シュートを決められず。
長谷川竜也(16) 4.5 J1デビュー。動き直しが少なく、ボールも来ない。33分、シュート。
橋本晃司(7) 5.5 右サイドで待っても遠かった。41分、ルーズボールを追いかけて負傷。
大久保嘉人(13) 4.5 チャンスは51分のループくらい。最後はあきらめて走らなかった。

■sub
46(7)大塚翔平(27) 5.5 後半だけの出場。それでも運動量が多く、疲弊してしまった。
54(16)エドゥアルド(23) 6.0 投入直後に肩を負傷するが、最後までプレー。交代枠を残す。
79(17)三好康児(26) 3.5 84分、軽率なプレーで退場。せめて早くピッチから出てほしい。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 中野嘉大(22) 

■coach
風間八宏 5.5 長谷川の先発起用は奏功せず。交代選手が次々とアクシデントに見舞われた。

■referee
松尾一 6.5 試合の流れを妨げないジャッジ。三好へのレッドは的確。

■おまけ
19,477人が入ったベストアメニティスタジアム。
JR鳥栖駅は目の前だが、改札はスタジアムの反対側にしかない。
虹の橋(歩道橋)でJRの線路を越えなくてはならないが、試合終了後、虹の橋が混雑。
改札も、電車も同じように混雑していた。
電車に乗るまで30分ほどかかり、予定していた電車に間に合わなかった。

お盆で福岡のホテルが確保できず、佐賀駅前に宿泊。
しかし、福岡と違って夜遅くまで営業している飲食店が少ない。
試合前後の飲食は、アウェイ遠征の楽しみの1つ。
鳥栖駅からどちらも30分ほどだが、電車の本数も多い福岡に宿泊したいところ。