2016/10/22

161022川崎2-0広島(J1 #32)

川崎2-0広島(等々力)

神戸戦(J1 #31)に負け、年間首位から陥落して3週間。
代表ウィークとルヴァンカップ決勝を挟み、間隔が開いた。

10月も下旬になって、だいぶ涼しくなった。
14時キックオフでも問題ない気候。

先発はケガが癒えた新井が復帰。
神戸戦で輝けなかった高木はベンチ外となった。

U19アジアユースに招集されていて、三好と板倉は欠場。
ベンチは小宮山が外れて、登里、長谷川、中野が入った。
DFは登里だけで、中盤の選手が揃ったバランス悪いサブメンバー。


試合前には陸前高田市長がスピーチを行った。

広島はここまで年間7位、2ndステージは10位。
昨年のチャンピオンだけど、今年はチャンピオンシップへの出場は絶たれている。
シャドーにアンデルソン・ロペス(44)、1トップには皆川佑介(22)が入った。
ピーター・ウタカ(9)と佐藤寿人(11)がベンチ。

■1st half
広島は前から積極的な守備を仕掛けてくる。
いつもは5バックで守りを固め、カウンターで勝負してくるが、今日は違った。
皆川がきちっとボールを追ってパスコースを消し、高い位置でボールを奪う。

川崎はプレスの影響で、ネットと大島のミスパスが多かった。
なかなかセカンドボールも拾えず、自陣に押し込まれる。

7分、広島は2度の決定機を作る。
2つ目のMF柴﨑晃誠(30)のシュートは新井がセーブした。

10分過ぎから、川崎のパスが少しずつつながる。
広島のプレスに慣れて、ボランチでボールを持てる。
ただ、ボールを前線まで運んでも、シュートは少なかった。

35分すぎからは再び広島の時間帯となる。
39分、MFミキッチ(14)からのクロスが皆川の頭にぴたっと合う。
決定的だったが、皆川は身体が伸び切っていて、浮かしてしまった。

■2nd half
50分、アンデルソン・ロペスのシュートがポストに当たると、川崎がペースを握る。
ワンタッチを駆使して中央から攻めても、ひっかかることが多い。
それでもボールを失ってからすぐにプレスを掛けて、ボールを持てるようになる。

52分、エドゥアルドが意表を突いてミドルを放ち、攻勢を強めていく。
53分の大島のミドルなど、固められた最終ラインの手前で仕掛ける。

広島は押されながらもチャンスを作る。
66分、DF塩谷司(33)のFKはゴールに入ったが、オフサイド。
塩谷が蹴る瞬間、オフサイドポジションに何人もいたので、プレーに関与したと判定された。
72分には柴﨑がGKとの1対1となったが、新井が防ぐ。

直後に森谷が投入されると、前線が活性化する。
森谷は79分のシュートは当たらなかったが、84分に素晴らしいシュートを打つ。
浮き上がったボールがすすっと沈み、GK林卓人(1)が目測を誤ってゴールが決まった。

ロスタイムは5分。
同点を狙って林が上がったCKから、カウンターを仕掛ける。
登里のパスが弱く、チャンスをつぶしかけたものの、最後は中村がゴール。
林は急いで戻らず、中村と1対1となった際に余裕がなかった。

■summary
広島は多くの決定機を作ったが、ゴールは決められなかった。
66分の塩谷のFKで、オフサイドだったのは厳しい判定だったが、これ以外は自ら決定機を外した。
チャンスを作っても、あれだけ外してしまえば勝つのは難しい。

川崎は苦戦しながらも勝ち点3を得た。
2得点はどちらもGK林のミスに助けられたもの。
それでも森谷のゴールは滞空時間が長く、美しいゴールだった。

年間2位以上が確定した。
勝ち点1差で追いかける浦和は、ルヴァンカップも制して、充実している。
自力での優勝はなく、1stステージと同じような展開となっている。

J1リーグも残り2節。
鹿島、ガンバと強豪との対戦が続くが、1つずつ勝っていくしかない。

■goal
84森谷賢太郎(19) 90+5中村憲剛(14)

■judge
新井章太(30) 7.5 骨折からの復帰戦。今シーズン2試合目の先発。決定的なシュートを何度も防いだ。
田坂祐介(6) 6.0 後半、自陣でのミスパスが2つあった。攻撃ではスルーパスを果敢に狙う。
谷口彰悟(5) 6.0 3バックの中央で出場。29分に皆川に抜かれるなど、不安定な面もあったが守り切った。
エドゥアルド(23) 6.5 鬼気迫る守備はいつも通り。ミドルシュートで攻撃面でも活躍した。
大島僚太(10) 5.5 代表帰りでミスパスが多かった。ボランチでは危なっかしく、30分過ぎから前のMFに移った。
エドゥアルド・ネット(21) 5.5 プレスで慌てていた。落ち着いてくるとパスで攻撃を操っていく。
エウシーニョ(18) 5.5 守備は不安定。79分、PA近くでファウルしてFKを与える。攻撃は悪くなかった。
車屋紳太郎(20) 6.0 ミキッチと対峙。後半は少しずつ前に進出した。最後はCBに入った。
中村憲剛(14) 6.5 大島に代わってボランチに入るとリズムを作り出す。ダメ押しゴールは落ち着いて流し込んだ。
小林悠(11) 6.0 2トップで存在感を見せる。57分、くるっと回ってのボレーは美しかったが林に防がれた。
大久保嘉人(13) 5.5 神戸戦よりは良くなった。が、運動量は少なく、守備も走らず、何より思い切ったシュートが少なかった。

■sub
72(10)森谷賢太郎(19) 7.0 決勝ゴール。中盤でパスを中継する役割をこなしながら、ピッチを走り回った。
82(23)中野嘉大(22) 5.5 攻撃で見せ場はなかったが、守備ではしっかり頑張った。
90+4(13)登里享平(2) 5.5 結果的にゴールに関与することとなったものの、パスが弱すぎた。

■bench
安藤駿介(24) 長谷川竜也(16) 狩野健太(25) 森本貴幸(9) 

■coach
風間八宏 6.5 エドゥアルドを下げるギャンブルに出たが、成功させる。交代が的確。

■referee
村上伸次 6.5 笛を吹く回数が少なく、好ゲームを邪魔しないように試合を裁いた。