2016/10/30

161029鹿島0-1川崎(J1 #33)

鹿島0-1川崎(カシマサッカースタジアム, 14:00KO, 24,000人)

年間首位の浦和と勝ち点1差で、J1リーグは残り2試合。
広島戦(J1 #32)に辛くも勝利して迎える鹿島戦。

大島が左ふくらはぎ痛で欠場し、森谷が先発。
森谷はトップ下で出場し、中村がボランチに回る。
新たに橋本がベンチに入った。
ベンチでDF登録は登里だけ。広島戦と同じく偏っている。

U19アジアユース出場のため、この試合まで三好と板倉は欠場する。














鹿島は1stステージで優勝したが、2ndステージで調子を落とし、年間3位。

2位以上になる可能性はなくっていて、4位大宮と勝ち点6差。
得失点差で16点のリードがあるので、事実上、年間3位が確定している。
なお、U19代表にはDF町田浩樹(28)が参加している。

柴崎岳(10)が欠場し、今季から10番を背負う選手が両チームとも不在。

■1st half
鹿島は強いプレスは掛けてこないが、パスコースを切る配置が秀逸。
特にFW鈴木優磨(34)の守備が素晴らしく、川崎の最終ラインを追いつめる。
高い位置でボールを奪い、ゴールに迫る。
セットプレーが多くなった。

川崎はボランチで余裕を持つことができない。
前線との距離も離れ、ボールを入れることができなかった。
田坂とエウシーニョで構成する右サイドからは攻めていたが、左サイドは手詰まり。

鹿島が立て続けに決定機を作る。
16分、MFファブリシオ(11)のシュートがバーを叩く。
20分には谷口のミスからFW金崎夢生(33)が抜け出すが、新井が1対1をストップ。
24分はCKからDF昌子源(3)のミドル。
強い弾道の素晴らしいシュートだったが、新井が触ってバーに逃れた。

31分、小林が太ももを痛めて倒れ込む。
プレー続行不可と判断されて、担架でピッチ外へ。
しかし、森本が入ったのは37分。
川崎はボールを奪ってもプレーを切らず、10人でのプレーが長く続いた。

前半、川崎の攻め手が少なく、パスをつなぐのも難しかった。
鹿島は高い位置でボールを奪って攻めたが、ゴールが入らなかった。

■2nd half
後半、4バックにして少し改善したが、それでも鹿島が優勢。
51分、MF遠藤康(25)のシュートを新井がセーブ。
PA内まで何度もボールを入れられ、最終ラインが崩されたがゴールは許さなかった。

64分、谷口がボールを持って前方に持ち上がる。
パスコースは切られていたが、谷口の前には大きくスペースが空いていた。
ファブリシオの背後から抜け出したエウシーニョへ、完璧なスルーパスが通る。
エウシーニョのシュートはGK曽ヶ端準(1)が弾くが、森本が押し込んで先制。

その後も新井と最終ラインの独壇場が続く。
71分、80分と遠藤が続けてシュートするが、どちらも新井がブロック。
81分にはFW赤﨑秀平(18)のボレーが、この試合3度目のバーに当たった。

引いて守って時間を稼ぎながら、なんとか逃げ切ることができた。

■summary
レヴェルが高く、最後まで面白かった。
鹿島は攻守に素晴らしかったが、ゴールが入らなかった。
逆に決定機を作ることができていなかった川崎は、少ないチャンスできちっと決めた。

広島戦に続いて、相手に圧倒された試合。
それでも、守備陣が奮闘して勝利を得た。
目指すべき美しいサッカーではなかったが、割り切って結果を出した。
思うようにいかない試合でも、勝ち点を確保するのは悪いことではない。

鹿島とはチャンピオンシップでの対戦も予想される。
前哨戦となったが、次も同じような展開となったら、勝機は少ない。

年間首位の浦和も勝利した。
勝ち点1差のまま、最終節ガンバ大阪戦を2位で迎える。
1stステージ最終節も同じ追う展開だったが、最善を尽くして結果を待ちたい。

■goal
64森本貴幸(9)

■judge
新井章太(30) 8.0 数多くのシュートをブロックした。素晴らしい活躍で勝利を導いた。
田坂祐介(6) 6.0 後半4バックに移行すると、ボランチからのパスを右サイドで受ける。
谷口彰悟(5) 6.5 20分、決定機を与える。スルーパスで先制点を生み、粘り強い守備で奮闘。
エドゥアルド(23) 7.0 鈴木優磨を抑え込む。シュートブロックも的確で、ゴールを守った。
中村憲剛(14) 6.0 プレスを受けて何度かボールを失っていた。守備ではバイタルを埋めた。
ネット(21) 6.0 追われる味方のパスの受け手となる。パスを出すタイミングが少し遅れる。
エウシーニョ(18) 6.5 押し込まれていても攻撃に絡んだ。先制点につながるシュート。
車屋紳太郎(20) 5.5 遠藤とDF西大伍(22)に苦しんでいた。サイド攻撃は不発に終わった。
森谷賢太郎(19) 5.5 よく走ったが、効果的でなかった。ボールに触れる機会が少なかった。
小林悠(11) 5.5 4分、ダイレクトボレー。オフサイドラインで動き出したが、負傷交代。
大久保嘉人(13) 6.5 シュートはなかったが、守備でボールを追う。動きにキレが戻った。

■sub
37(11)森本貴幸(9) 6.5 ゴール前に詰めて決勝ゴール。75分、90+1分にシュートを放った。
55(19)中野嘉大(22) 4.5 ボールロストを繰り返してしまった。56分、金崎に独走を許す。
90(22)登里享平(2) 5.5 ロスタイムだけのプレー。左サイドをドリブルで駆け上がった。

■bench
安藤駿介(24) 橋本晃司(7) 長谷川竜也(16) 狩野健太(25) 

■coach
風間八宏 6.0 中野の投入は奏功しなかったが、なんとか逃げ切りに成功した。

■referee
西村雄一 6.5 ファウルを少し取りすぎたが、試合をしっかりコントロールした。