2016/02/29

160227広島0-1川崎(J1 #1)

広島0-1川崎(エディオンスタジアム広島, 14:00KO, 18,120人)

2016シーズンのJ1リーグ開幕戦はアウェイ広島戦。
エディオンスタジアムでは、2年連続でロスタイムに決勝ゴールを決められている。
 140308広島2-1川崎(J1 #2)
 151017広島2-1川崎(J1 #31)

広島にとっても、J1リーグの開幕戦。
 ただ、G大阪とゼロックス・スーパー・カップ、山東魯能とACLを戦っていて、公式戦3試合目となる。

天候は雨。
 午前中は降っていなかったが、試合開始前に激しくなった。
 エディオンスタジアムの屋根は、メインのみで小さい。
 2月開幕の影響で寒く、観戦するには厳しい環境だった。

先発メンバーは沖縄キャンプ終盤の主力組のまま。
 新戦力では、GKチョン・ソンリョン、奈良、狩野が先発。
 昨年の後半は3バックだったが、4バックとなった。

サブには原川、長谷川、森本が入る。
 なお、ベンチ外だったが、三好が帯同していた。

■1st half
川崎は縦に早い攻撃を仕掛けていく。
 広島が固く締めていた中央から、愚直に突破を図る。
 中村と大島へのプレスが遅いため、フリーでボールを持てた。
 森谷と狩野が受け手となって、縦パスで打開する。
 PA内に侵入し、何度もいい形の攻撃ができた。

広島はMF森﨑和幸(8)とMF青山敏弘(6)から両サイドハーフにボールを供給。
 川崎のSBはライン際に引っ張られるが、間延びせず対応できていた。
 前線のチェイスに合わせて最終ラインを上げ、スペースを与えなかった。

広島は前半だけで7本獲得したCKからチャンスを作る。
 19分、MF茶島雄介(25)のCKをDF佐々木翔(19)が頭で合わせる。
 至近距離からの決定的なシュートだったが、ソンリョンが落ち着いてセーブした。

40分すぎからは、広島が立て続けに攻撃。
 42分にMF柏好文(18)、43分に森﨑、44分に佐々木、45分にFW佐藤寿人(11)がシュート。
 いずれも危なかったが、失点せずに前半を終える。

■2nd half
後半、広島は大島と中村へのプレスを強める。
 自由が失われるが、56分には車屋とのワンツーから大島がPA内でシュート。
 58分、車屋がオーバーヘッドでループシュートするも、GK林卓人(1)にかき出される。
 大久保が下がってボールを受け、何本もミドルを放つなど、チャンスを作った。

ただ、決定機は広島が多く作り出す。
 61分、MFミキッチ(14)の右クロスをフリーでMF柴﨑晃誠(30)がシュート。
 72分には、MF清水航平(16)の左クロスをFW浅野拓磨(10)がヘッド。
 いずれも外れたが、サイドへの展開が早く、最終ラインが崩された。
 川崎は両SBが同時に上がり、後ろにスペースが大きく空いていた。

風間監督は早い交代を仕掛ける。
 68分に狩野から中野、72分には森谷から森本を投入する。
そして84分。森﨑からのパスをトラップした青山から、中村がボールを奪う。
 森本、大島、大久保とボールがつながって、左の中野へ。
 中野がPA内でドリブルを仕掛け、マイナスのクロス。
 小林がその場にとどまることでマークを外してゴール。

ロスタイムを含め、残り10分を危なげなく過ごし、開幕戦での勝利を飾った。

■summary
広島はサイド攻撃で決定機を作るが、シュートを外した。
 1週間で3試合をこなし、後半は最終ラインの運動量が少なくなった。

川崎は決定機を作れない中、小林が決めた。
 内容的には紙一重で、逆の結果でもおかしくはなかった。
 それでも、昨年のJ1王者広島と互角にプレーできた。

守備では奈良が谷口と一緒に最終ラインを統率した。
 どちらかがボールに向かえば、残った方が指示を出す。
 ハイボール対応も含め、谷口がカバーするエリアが限定され、守備の安定性は増した。

GKチョン・ソンリョンは素晴らしかった。
 カウンターを仕掛けられているときのポジションが適確。
 押し込まれる時間帯でも落ち着いていた。
 シュートへの反応も良く、強く正確なパスも出せる。
 ワールドカップに2回出場している能力を感じさせた。
 もしかすると、最高の補強となるかもしれない。

■goal
84小林悠(11)

■judge
ソンリョン(1) 8.0 19分の佐々木、49分の柴﨑と至近距離のシュートを止める。43分の森﨑のループをはじく。すべてに素晴らしかった。
エウシーニョ(18) 6.0 右SBで攻撃は自重して守りに戻った。交代出場の清水への対応は後手に回った。
奈良竜樹(3) 7.0 巧みなラインコントロールと球際の強さを見せる。パス出しも悪くはない。
谷口彰悟(5) 7.0 奈良と相互に助け合い負担が軽減された。ビルドアップでボランチを助ける。髪色が白くなり、目立った。
車屋紳太郎(20) 6.0 ワイドに開くミキッチに苦しむが、効果的なクロスを出させなかった。
大島僚太(10) 6.5 前への意識が強く、走り回った。56分、車屋とのワンツーからシュート。
中村憲剛(14) 6.5 前半はマークが緩く自由にプレー。守備ではバランスを崩さなかった。
森谷賢太郎(19) 6.5 献身的にスペースに走り込んだ。27分には右から小林にクロスを供給。
狩野健太(25) 6.0 ボランチから引き出して組み立てる。CKも含めて十分な内容だった。
大久保嘉人(13) 6.5 中盤に下り、ボールをもらって何度もミドルシュートを放った。
小林悠(11) 7.0 27分、ヒールで技巧的なシュート。84分、GK林の顔に当てて決勝ゴール。

■sub
68(25)中野嘉大(22) 7.0 中に向かって仕掛けるドリブルは効果的だった。決勝アシスト。
72(19)森本貴幸(9) 5.5 相手DFとガチガチやりあう。先制点はニアに入りDFを引き寄せた。
90+3(11)田坂祐介(6) 5.5 先制点が入って交代がいったん見送られる。ロスタイムに投入。

■bench
新井章太(30) 井川祐輔(4) 原川力(15) 長谷川竜也(16)

■coach
風間八宏 7.5 交代枠を効果的に使って結果を導いた。

■referee
西村雄一 6.5 必要最小限の笛でレヴェルの高いゲームを適確にコントロール。



ふろん太も広島遠征。旅費を借りたカブレラのお財布を首から下げて。
後半途中から、雨は上がった。試合後には晴れ間も。

2016/02/12

160211川崎9-6水戸(TM)・沖縄キャンプ

(戦術的な練習、紅白戦・練習試合等の詳細は、川崎及び水戸の公式サイト及びメディアで公開された内容を元に構成しています。2016/2/14追記)

川崎9-6水戸(吉の浦公園ごさまる陸上競技場)

沖縄県中城村での第2次キャンプ。
2016年2月4日(木)から13日(土)までの10日間。
昨年よりも期間が1日長くなったが、ほぼ同じスケジュール。
ただ、今年はJ1リーグの開幕が1週間早まり、開幕2週間前まで滞在することとなる。



キャンプ地は吉の浦公園ごさまる陸上競技場。
那覇市街から国道329号線をクルマで40分ほど。
公園は駐車場完備だが、11日は祝日で練習試合があるため満車となった。
ゴール裏手を歩くと、50メートルも行けばすぐに海岸に出る。




J2水戸ホーリーホックと、45分3本と30分1本の練習試合。
水戸は、東風平運動公園サッカー場で2月4日から12日までキャンプ中。
GK本間幸司(1)、MF兵働昭弘(7)、MFロメロ・フランク(8)など、名の知れた選手を揃えるチーム。

1本目 2-0 (45分)
2本目 1-3 (45分)
3本目 2-3 (45分)
4本目 4-0 (30分)
合計 川崎9-6水戸 (165分)

■goal *背番号順
田坂祐介(6)*2得点 小林悠(11)*2得点 長谷川竜也(16) 狩野健太(25) 三好康児(26)*3得点 
萬代宏樹(9) 船谷圭祐(10) 三島康平(11) 角口大征(15) 湯澤洋介(17) 斎藤翔太(27)

ユニフォームは水戸が青、川崎が白。
海風が強く、ボールが流れてしまっていたが、暖かくよい気候。
沖縄の子どものサッカーチームが、マイクロバスで見学に来ていた。


水戸は面白いサッカーをしていた。
2年目の西ヶ谷隆之監督が率いている。
J2リーグは42試合と長く、内容が良くても結果が出るとは限らない。
それでも、お金を払ってプレーを見てみたいと思わせてくれた。
水戸のホーム開幕戦は3月6日(日)、第2節。セレッソ大阪と。
入場者数1万人を目指しているとのこと。


川崎にはいろいろな課題があった。
開幕までに仕上げてくれることを期待したい。

宮崎キャンプには参加できなかったオリンピック代表組の奈良、大島、原川も合流。

三好がハットトリックを達成している。
今年は出場機会を増やして活躍してほしい。



練習試合で、「ショータ、ミスパスしないで!」と叫ぶ人あり。
新井がミスパスしたわけではないので、誰かと勘違いしてたものと思われる。