2017/03/06

170305川崎1-1鳥栖(J1 #2)

川崎1-1鳥栖(等々力, 17:00KO, 22,705人)

アウェイのイースタン戦(ACL GL #2)のドローから中3日。
ACLとの試合間隔を空けるため、日曜日の開催となった。

イースタン戦では大きく選手を入れ替えた。
そのため、1週間前の大宮戦(J1 #1)のメンバーにほぼ戻した。
大宮戦の先発と異なったのは1人。
左足親指を痛めた家長が欠場し、代わりに大塚が入る。
ベンチには板倉、森谷が入り、長谷川、狩野が外れた。

イースタン戦から連続して先発するのは車屋のみ。
田坂、小林、ネットは途中出場している。
大塚は香港遠征には帯同したが、ベンチ外となっていた。














鳥栖は開幕戦、ホームで柏に負けた。
DF谷口博之(29)はCBで出場。
レンタル移籍中のMF原川力(4)はベンチスタートとなった。
GK林彰洋はFC東京へ移籍したが、新たにGK権田修一(33)を獲得した。

■1st half
鳥栖は守備で全体的にボールサイドに寄せてくる。
逆サイドは大きく空いていて、ここを使って川崎は攻めていく。

7分、中村のパスをDF吉田豊(23)がカット。
しかし、こぼれたボールを小林がさらって独走。
PA内まで進入して、GK権田のニアサイドを抜いてゴール。
スライディングに来た谷口博之に当たり、わずかにコースが変わった。

鳥栖は19分、ケガのためMF小野裕二(40)から原川に交代。
原川が左サイドに入ると、守備が大きく改善する。
サイドのスペースが埋まり、川崎のパスコースを消していく。
ボールを奪うと、すかさずロングボール。
川崎の最終ラインを下げ、バイタルを広げてセカンドボールを拾う。

34分、MF鎌田大地(7)のクロスをソンリョンがパンチング。
落ちてきたところをMF高橋義希(14)がダイレクトで蹴り込み、同点とされた。
難しいタイミングできちっと合わせた素晴らしいボレーだった。

■2nd half
後半開始から、大塚に代えてハイネルを投入する。
鳥栖の献身的なプレスも弱まって、川崎のショートパスがつながる。
ボランチでボールを握り、クサビのパスを狙っていく。
中央に守備が固まってくると、スペースが広がるサイドを使っていった。

鳥栖は引いて守りながら、FW豊田陽平(11)にロングボールを供給する。
谷口がハイボール、車屋がスペースを突くパスを担当して抑え込む。
そのため鳥栖の勝率は高くはなかったが、競り勝つとチャンスを作っていた。

65分をすぎると、中盤のスペースが埋まらない。
オープンな展開となるが、鳥栖の最終ラインは固いまま。
川崎はミドルシュートで打開を試みるが、枠内に飛ばなかった。

90+6分、小林のクロスを攻め上がっていた谷口がヘッド。
権田は飛び出していたが、高橋がゴールライン上でクリア。
そのクリアボールに三好がフリーで合わせたが、浮いてしまった。

■summary
鳥栖は守備を固めて縦ポン主体。
激しく走ってプレスを掛ける、いつものサッカーを展開してきた。
セットプレーでは、距離があってもゴール前に放り込んできた。










結果はドローだが、大宮戦より内容は改善した。
小林は相変わらずの決定力を見せた。
ポストプレーもラストパスもシュートも、すべて高いレベルでこなす。
大島とネットのバランスは良かったし、縦パスもしっかり狙っていた。
阿部もハイネルも、周囲と噛み合って持ち味を見せるようになった。

ただ、小林がサイドに流れると、ゴール前で待ち受ける選手がいない。
森本が入れば改善したと思うが、最後まで投入されなかった。
同点で奈良が投入されたが、状況を考えるとこの選手交代には疑問が残った。

守備では高橋にスーパーゴールを決められた。
しかし、鳥栖にPA内でボールを動かされても踏ん張ることができた。

■goal
7小林悠(11) 
34高橋義希(14)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 21分、1対1となった豊田のシュートをブロック。失点は仕方がない。
田坂祐介(6) 6.0 右サイドのスペースを突いてチャンスを作る。縦パスも狙う。戻りは遅くなった。
谷口彰悟(5) 6.0 ハイボールを跳ね返す。21分、豊田に独走を許した。90+6分のシュートはクリアされる。
車屋紳太郎(7) 6.5 ロングボールにスピードで対抗。登里のスペースをうまく作った。
登里享平(2) 6.5 左サイドを使って果敢にドリブルで攻め込んだ。クロスを何度も供給した。
エドゥアルド・ネット(21) 6.0 ロングパスでサイドに展開。42分、中村とのワンツーでPA内まで入ってシュート。
大島僚太(10) 6.0 動き出す小林や阿部をめがけてラストパスを狙う。87分のミドルは枠上。
阿部浩之(8) 5.5 守備に比重を置きながらも、前線での存在感が向上。80分、ドリブルで切れ込んでミドル。
中村憲剛(14) 5.5 相手が固めている中でもショートパスで崩す。ラストパスが少しずつずれてしまった。
大塚翔平(27) 5.5 顔を出してパスをつなぐ。20分を過ぎると動きが減る。前半のみで交代。
小林悠(11) 7.0 角度のないところからニアを抜く素晴らしい先制点。チャンスに多く絡んだ。

■sub
HT(27)ハイネル(22) 6.0 動き良くドリブルで抜いていった。守備は荒く、58分にはイエローを受ける。
84(8)奈良竜樹(3) 5.5 最後は谷口も攻撃参加したため、1バックとなったが守り切った。
87(2)三好康児(13) 5.5 90+6分、フリーのヘディングシュートを浮かせる。プレー機会が少なかった。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 森本貴幸(9) 

■coach
鬼木達 5.0 奈良ではなく森本を使うべき。家長の欠場を大塚、ハイネルで補う。

■referee
荒木友輔 6.5 スタートは吹かずに流し、徐々にファウルをとって試合を制御した。