2017/07/29

170729川崎2-5磐田(J1 #19)

川崎2-5磐田(等々力, 19:00KO, 23,858人)

J1リーグは3週間の中断期間を経て再開する。
群馬戦(天皇杯 R32)以来、17日ぶりの試合となる。
中断期間、チームは函館で6日間のキャンプを行った。

等々力は激しい雨に見舞われた。
気温は低くなったが、群馬戦の後半と同じように、雨でピッチが霞む。

鳥栖戦(J1 #18)でベンチスタートだった中村と登里が先発復帰。
代わりに家長はベンチに、三好はベンチ外となった。
浦和戦(J1 #13)まで4試合続いたいつものメンバーに戻る。

ベンチも大きくは変わらない。
三好の代わりに、鳥栖戦を体調不良で欠場した長谷川が戻った。

磐田はJ1リーグで5連勝中と好調。
ヤマハスタジアムでの対戦(J1 #11)は、川崎が0-2で勝利している。

■1st half
磐田は5バック気味にラインを低く設定し、守備を固める。
ある程度川崎にボールを持たせながら、ゴール近くでは厳しく守る。
ボールを奪うとFW川又堅碁(20)にロングボールを入れてきた。

8分、磐田の初めてのチャンスで先制する。
川又がヒールで落とし、MF川辺駿(41)が抜け出してゴール。
川崎のスペースを素早く突き、川辺は大島を振り切ってフリーとなった。

12分、CKからネットが決めて追いつくが、失点が続く。
24分、MF中村俊輔(10)のCKをDF櫻内渚(5)が合わせて再びリード。
櫻内の前に入った谷口がヘッドを空振りしてしまう。
谷口はユニフォームを引っ張られていたが、残念だった。

川崎は1点を追いかけて、慌てることなく攻撃を続ける。
30分に谷口がポストに当てるなど、決定機は作っていた。

■2nd half
後半も引き続き川崎がボールを持つが、カウンターを止められない。
55分、再び川又のスルーパスで抜け出した川辺がゴール。
両SBが上がってしまい、最終ラインにCB2人だけの状況で失点してしまう。
攻撃を仕掛けていても、後ろに人を残してバランスを保つべきだった。

2点差となって登里とネットを下げ、家長と森谷を投入する。
しかしこの交代は奏功せず、むしろ傷口を広げた。

59分、入ったばかりの家長が、長いバックパスをミスしてしまう。
ゴール前の川又がバックパスを奪うとそのままシュート。
エドゥアルドがブロックしたが、こぼれ球をMFアダイウトン(15)に拾われて4点目。

続いて61分。
右サイドでスローインを受けたアダイウトンが、中央のスペースにパス。
走り込んだ川又がフリーとなり、5点目のゴールを決めた。

6分間で3失点を喫した。
同じ6分間で3得点した鳥栖戦とは逆の展開。
体勢を立て直せず、ミスが続き、スペースを突かれてゴールを決められた。

■summary
川崎はボールを握って、いつもと同じように攻撃を仕掛けた。
磐田に終始リードを許し、5バックに苦しんだが、決定機は作れていた。
2ゴールを奪い、ポストに何度もシュートを当てた。
ただ、軽い失点が続き、いつもは救ってくれるソンリョンも、今日は止められなかった。

磐田は決定機をことごとく沈めた。
自陣に引いて守って、ボールを奪うと川又にロングボールを放り込む。
少ない攻撃回数で、これだけゴールを決めれば大勝も当然。
守備では川崎にパスを回されても、スライドを何度も何度も続けた。

川崎は意気消沈して4点目、5点目と失点を繰り返した。
1-3の状況となったら、攻撃に比重を置くのは当然のこと。
しかし、集中力を切らし、簡単に失点してはならなかった。

残念な結果となったが、試合は続く。
なんとか立て直して、次のFC東京戦(J1 #20)を迎えたい。

■goal
12ネット(21) 82森本貴幸(9)
8,55川辺駿(41) 24櫻内渚(5) 59アダイウトン(15) 61川又堅碁(20)

■judge
ソンリョン(1) 5.0 決定機を止められず。いつものクオリティを発揮できなかった。
エウシーニョ(18) 5.0 スペースがなく攻撃は今ひとつ。上がり続けてカウンターを浴びる。
谷口彰悟(5) 4.5 2失点目は痛恨の空振り。カウンターを遅らせる動きができなかった。
エドゥアルド(23) 4.5 5失点目では軽い守備で失点を招く。最後は前線に残った。
車屋紳太郎(7) 4.5 左サイドを何度も突かれた。攻め上がりも自重気味。
大島僚太(10) 4.5 パスミスが多い。守備ではよく戻ったがゴールを止め切れない。
ネット(21) 5.0 最終ラインをよくサポートしていた。今季初ゴールを決める。
小林悠(11) 4.5 シュートは打てていたが、ポストプレーではキープできなかった。  
中村憲剛(14) 5.0 ときおり鋭いパスを見せるが、いつもよりマークがきつかった。
登里享平(2) 5.0 DFを引き連れて動いても、作ったスペースを味方が活かせず。
阿部浩之(8) 5.5 下がって守備に追われた。ロスタイムに2本、バーに当てる。

■sub
58(2)森谷賢太郎(19) 5.5 動きすぎてバランスを崩していたが、パスの起点となった。
58(21)家長昭博(41) 4.0 4失点目を与えるミスパス。判断もいつもながら遅かった。
75(10)森本貴幸(9) 6.5 82分にゴール。90+3分にも中村のスルーパスでGKと1対1となる。

■bench
新井章太(30) 奈良竜樹(3) 田坂祐介(6) 長谷川竜也(16) 

■coach
鬼木達 4.5 カウンター対策を行うべきだった。家長の投入も失敗した。

■referee
村上伸次 5.0 イエローカードを6枚提示したが、気軽に出し過ぎた。

2017/07/13

170712川崎4-0群馬(天皇杯 R32)

川崎4-0群馬(正田醤油スタジアム群馬, 19:00KO, 3,010人)

天皇杯3回戦は、J2ザスパクサツ群馬との対戦。
今年は3回戦から準々決勝(5回戦)まで、下位カテゴリーのチームのホームが優先。
そのため、正田醤油スタジアムで開催される。

J1リーグ3連勝を飾った鳥栖戦(J1 #18)から中3日、水曜日のナイター開催。
夕方、強く降っていたが、キックオフ時間には雨は止んだ。














先発は9人が代わり、連続して先発するのはネットと谷口の2人。
全員先発が代わった栃木ウーヴァFC戦(天皇杯 R64)よりは弱いターンオーバー。

ベンチには新たに安藤、板倉、長谷川が入る。
鳥栖戦の先発のうち、エウシーニョ、大島、阿部、小林がベンチに回る。
ソンリョン、エドゥアルド、車屋、三好はベンチ外となった。














群馬はJ2リーグで6連敗中。22位と最下位に沈む。
天皇杯2回戦ではレノファ山口(J2)に勝ち、3回戦に進んできた。

試合開始前、群馬のゴール裏から審判にも拍手が贈られた。
素晴らしいことで、今後は見習いたい。

■1st half
開始早々の3分、川崎が先制する。
中盤の森谷からの高いロングボールが森本に届く。
森本はDF舩津徹也(2)を背負いながら、1トラップで左足シュートを決めた。

1点を失った群馬は、ボールを追いかける。
高い位置で取ることができれば、カウンターを仕掛けてきた。
28分、MF高橋駿太(7)のクロスをFW山岸祐也(9)がフリーでヘッド。
しかし、ボールは新井の正面に飛び、キャッチされる。
32分、高橋がダイレクトでボレー。強いシュートだったが新井が弾いた。

川崎は群馬のコンパクトな守備に苦しみつつもゴールに迫る。
CBの脇のスペースを使って、PA内にも入っていく。
44分、中村の縦パスを受けた森谷がゴール近くまで入り込む。
森谷からハイネルを経由して受けた田坂が、ミドルシュートを決めた。

■2nd half
50分すぎから激しい雨が降り出す。
スタジアムの屋根は、メインスタンドのプレス席を覆う程度。
ポンチョを持っていない人もいて、滝のような雨を浴びていた。
ピッチの反対側が霞むほどの雨だったが、雷はなく、プレーはそのまま続行される。

雨で気温は下がったが、群馬のプレスは緩んでくる。
森谷とネットに余裕が生まれ、スムースに攻撃していく。

61分、ゴールライン付近からハイネルが戻したボールを森谷が1トラップでミドル。
高く上がってからすっと落ち、ゴールネットを揺らす。
GK牲川歩見(41)は目測を誤り、ジャンプをしないで見送った。
触れなかったかもしれないが、GKとしてチャレンジはしてほしい。

76分、森谷の左CKを、高く跳んだ家長がヘッドで決める。
川崎初ゴールとで4点差となり、快勝した。

■summary
連戦が続く中、中断期間前の最後の試合。
中村、ネット、谷口を先発させることで、チームの基軸を残し、結果を出した。
三好、狩野、大塚、知念などはベンチ外となっている。
そのため、ターンオーバーはそれほど強くはなかったといえる。

理想的な展開となったが、2点差の56分に小林を投入。
さらに4点差となった82分までネットを使い続けた。
もっと余裕を持った選手起用ができたが、慎重な采配となった。


川崎初ゴールの家長。


















群馬は早い失点を喫したが、前線からのプレッシングで対抗した。
前半はよい攻撃ができていたが、フィニッシュに精度を欠く。
徐々に中盤が緩み始め、ゴール近くまで攻め込まれ、後半は耐える時間が長くなった。
実力差もあって大差がついたが、最後までクリーンに戦ってくれた。















前橋への遠征の機会は少なく、楽しかった。
クルマでの移動は川崎から2時間弱。
無料駐車場も備えていて、快適だった。
豪雨となったこともあるが、スタジアムの屋根が小さいことは少し残念。

次の試合は7月29日の磐田戦(J1 #19)で、17日後。
しっかりリフレッシュして、好調さを維持していきたい。

■goal
3森本貴幸(9) 44田坂祐介(6) 61森谷賢太郎(19) 76家長昭博(41)

■judge
新井章太(30) 6.0 パンチングで安全に防ぐ。60分、足を滑らせてGKを失敗する。 
田坂祐介(6) 6.0 44分、豪快なミドルを決める。タイミングを見計らって攻撃参加した。
奈良竜樹(3) 6.5 カウンターを止めた。19分、FW高井和馬(26)との1対1をギリギリで防ぐ。
谷口彰悟(5) 6.0 パスを素早く縦に入れた。28分、山岸のマークを外した。
登里享平(2) 6.0 左SBでバランス良く動く。22分、ミスパスからカウンターを許す。
森谷賢太郎(19) 7.0 1ゴール2アシスト。曲がるキックでチャンスを作り出した。
エドゥアルド・ネット(21) 6.5 パス交換の中心。シュートは当てきれなかった。
ハイネル(22) 6.5 2アシスト。縦への推進力を見せる。63分、悪質なレイトタックルでイエロー。
中村憲剛(14) 6.0 ボランチと適度な距離を保つ。ときおり鋭いスルーパスを繰り出す。
家長昭博(41) 6.5 両サイドを行き来する。76分の川崎初ゴールは高く美しいヘッド。
森本貴幸(9) 6.5 先制点は絶妙なコースに蹴り込む。24分、DF4人を引き連れてドリブル。

■sub
56(9)小林悠(11) 5.5 2点差の状況で投入されたが、役割が不明確だった。
65(14)長谷川竜也(16) 6.0 判断が速く、機敏な動きで前線を駆け巡った。
82(21)板倉滉(28) 5.5 高さを活かして試合を締めくくった。

■bench
安藤駿介(24) エウシーニョ(18) 大島僚太(10) 阿部浩之(8)

■coach
鬼木達 6.5 完勝に導いた。チームへの負担がもっと少ない交代策が可能だった。

■referee
松尾一 6.5 的確に裁き、試合をコントロールした。

2017/07/09

170708鳥栖2-3川崎(J1 #18)

鳥栖2-3川崎(ベストアメニティスタジアム, 19:00KO, 12,401人)

3日前の7月5日、九州北部豪雨災害が発生した。
 福岡県朝倉市や大分県日田市で、10人以上が亡くなっている。
 鳥栖からも近く、試合開始前には義援金募金が行われた。


左からMF石川啓人(28)、GKファンティーニ燦(30)、MF太田徹郎(19)。

川崎のユニフォームを着た私に、太田徹郎は「ありがとう」と声を掛けてくれた。
 素晴らしい活動であり、これからも続けてほしい。


神戸戦(J1 #17)から中3日で浦和戦(J1 #13)を戦い、さらに中2日。
 ACLで順延した浦和戦が入ったため、日程が詰まったアウェイゲーム。

先発は浦和戦から2人変わる。
 中村、登里がベンチスタートとなり、三好と家長が入る。
 三好は浦和戦ではベンチ外だったが、先発で起用された。
 長谷川が出場するとの報道があったが、ベンチ外。

また、ベンチには奈良が入り、板倉が外れた。


鳥栖はJ1リーグで勝ち点24の10位。
 ホームでの対戦は、1-1のドローだった(J1 #2)
 前節から中5日で、条件的には川崎を上回っている。

6月にはMF鎌田大地(7)がドイツ・フランクフルトへ完全移籍した。
 レンタル移籍中のMF原川力(4)はボランチで先発し、FW豊田陽平(11)はベンチ。
 DF谷口博之(29)は左膝蓋骨骨軟骨損傷で手術し、全治5ヶ月で離脱中。


 踊るウィントス。

■1st half
川崎は全体的に動きは少ないが、ボールはつないでいく。
 前線の選手が中盤に顔を出して、ポストプレーでリズムを作る。
鳥栖はプレスが緩めで、ボールを奪えない。
 守りで長く走らされる味方を休ませるため、GK権田修一(33)が時間を稼ぐ。

25分あたりから、川崎が目に見えて動けなくなる。
 最終ラインで回していても、パスコースが足りなくなる。
 鳥栖の選手がボールを囲んで、ショートカウンターを仕掛けてきた。

37分、FW趙東建(9)のフリックで、左SB吉田豊(23)が抜け出す。
 追走するエウシーニョが手を掛けて、少しあとに吉田が倒れ込む。
 シミュレーションのように見え、さらにPA外側での出来事だったが、主審はPKの判定。
 原川がこのPKを決めて、先制される。

続いて42分、押し込まれて奪ったボールを車屋がパスミス。
 MF福田晃斗(6)がダイレクトでクロスを入れ、趙東建が高く美しいヘッドでゴール。

途中までは押し気味に進め、鳥栖の選手をよく走らせた。
 しかしガス欠となってから、何度も攻撃されて2失点を喫した。

■2nd half
後半スタートから、三好と家長に代えて、登里と中村を投入。
 浦和戦までの4試合、連続で先発していたセットに戻すと、見違えるようにボールが動く。

中村がボランチの2人と三角形を作り、ショートパスを重ねる。
 1本目2本目のパスまでは鳥栖もボールに向かったが、3本4本と続くと足が止まる。
 ボールホルダーに寄せられず、棒立ちでボールを眺めてしまった。

56分、左ショートコーナーから、中村がクロスを入れる。
 中央でネットが競って、こぼれたボールを谷口が蹴り込んで1点差。

58分、車屋がPA近くまで縦に突破し、低い左クロスをGKとDFの間に供給。
 エウシーニョが吉田のマークを外して、ゴール前で合わせて同点。

さらに62分。車屋が今度は早いタイミングで強い左クロス。
 小林が吉田と競り合いながらも、難しいヘッドを決めて逆転に成功する。

その後も追加点を狙っていくが、ゴールは奪えない。
 70分あたりからは前半と同じようにペースが落ちていく。
 鳥栖はシュートチャンスを何度も作ったが、ソンリョンが立ちはだかる。
 81分には奈良を投入して、3バックにして逃げ切った。

■summary
中3日、中2日と続く連戦で、ターンオーバーもできない状況。
 中村、登里の2人をベンチスタートとしたが、足が止まってしまった。
 家長は悪くはなかったが、周囲が疲れたときに率先して動いてほしい。
 三好も消えてしまう時間が長く、存在感がなかった。
 この2人がもっと走ってくれないと、チームを上向かせることは難しい。

後半、中村と登里を入れて、3点を奪って逆転に成功。
 コンディションの差は明白で、鳥栖に攻められる時間もあったが、耐え凌いだ。


鳥栖は後半、川崎の攻勢を止められなかった。
 1点を返されて、すぐに選手交代したものの、奏功しなかった。
 とはいえ、前半に2ゴールを奪い、善戦していた。

しかし、ゴール裏からはブーイングが響いた。
 川崎のパスに何度も走らされて疲弊し、それでも同点を目指した選手たち。
 拍手を贈るべきパフォーマンスだったと私は思うが、悲しい光景だった。

次は天皇杯3回戦で、ザスパクサツ群馬と中3日で対戦する。
 油断できる相手ではないが、栃木ウーヴァ戦(天皇杯 R64)と同じくサブメンバーで結果を出したい。
 なお、U-20代表に選出された板倉と三好は出場できない。
(2017/7/13追記 合流日を延ばし、板倉は交代出場した。三好はベンチ外)

■goal
39PK原川力(4) 42趙東建(9)
56谷口彰悟(5) 58エウシーニョ(18) 62小林悠(11)

■judge
ソンリョン(1) 7.0 2失点ともにノーチャンス。後半、怒涛のセービングでゴールを許さず。
エウシーニョ(18) 6.5 2失点に関与してしまった。後半、今シーズン初ゴールで取り戻した。
谷口彰悟(5) 6.5 1ゴール。相手に抜かれてしまうこともあったが、粘り強くクリアする。
エドゥアルド(23) 5.5 45+2分、焦ってドリブルを仕掛けるが、奪われてイエローで止める。
車屋紳太郎(7) 6.5 パスミスで2点目を招いた。縦への突破から2アシストを決めた。
大島僚太(10) 6.5 積極的にミドルシュートを放つ。守備ではボールに喰らいついた。
ネット(21) 6.0 前半、CKを蹴った。ラストパスを供給したが、味方に合わなかった。
小林悠(11) 6.5 消えている時間が長かったが、難しいクロスに合わせて決勝ゴール。
家長昭博(41) 5.5 クロス、ドリブル、シュートで攻撃に絡んだ。パスを呼びこみたい。
三好康児(13) 5.0 ボールロストは少なかった。もっと動き回ってほしかった。
阿部浩之(8) 6.5 流れを良く把握して、節目では戻ってバランスを取った。

■sub
HT(41)中村憲剛(14) 7.0 ゲームを変えた。ボールを深く追って味方を鼓舞。
HT(13)登里享平(2) 6.5 左サイドで吉田を翻弄。車屋を縦に走らせる。
81(7)奈良竜樹(3) 6.0 3バックの左に入る。ボールホルダーをケアした。

■bench
新井章太(30) 田坂祐介(6) 森谷賢太郎(19) 森本貴幸(9)

■coach
鬼木達 7.0 厳しい日程で2人を休ませながら勝利を飾った。

■referee
山本雄大 5.0 至近距離で見ていたはずのPK判定でミス。これ以外は妥当だった。

■おまけ
昨年のアウェイ(2016 J1 #25)では、虹の橋(歩道橋)の混雑が激しかった。
 鳥栖駅まで1時間以上かかって、深夜となった佐賀駅前でお店を探して彷徨った。

今年は観客が少なく(19,477人→12,401人)、虹の橋(歩道橋)もスムースに渡れた。
 30分ほどで電車に乗れて、福岡のホテルからもつ鍋屋さんに出かけた。
 試合帰りに来店していたアビスパ福岡(J2)サポーターともお話しすることができた。
  来年、ぜひ博多の森に遠征させてくださいとお願いした。


天神でもつ鍋をいただいた。

2017/07/06

170705川崎4-1浦和(J1 #13)

川崎4-1浦和(等々力, 19:00KO, 22,561人)

ACLのラウンド16のため順延となったJ1リーグ第13節。
大勝した神戸戦(J1 #17)から中3日の水曜日開催。
J1リーグでは1試合消化が少ない中、首位C大阪と勝ち点6差の暫定6位。














試合開始前には雨が降り、蒸し暑く、濡れたピッチ。
先発はJ1リーグ4試合連続で同じ。
ベンチは神戸戦から1人変更。
奈良が外れ、板倉が入った。














浦和はここまでJ1リーグ暫定8位。
J1リーグでは3連敗したあと、前節広島戦は逆転で勝利した。
なお、川崎と浦和はACLラウンド16を勝ち上がっていて、準々決勝で対戦する。

■1st half
浦和は4バックでのスタート。
ペトロヴィッチ監督の代名詞ともいえる3-4-2-1のシステムを変更した。
DF遠藤航(6)とDF槙野智章(5)がCB。
いつもは3バックの一角に入るDF森脇良太(46)は、右SBに回る。

序盤6分ほど、浦和がボールを支配する。
川崎にボールが渡っても、浦和は素早く強いプレッシングで奪い返す。
攻撃は5トップ。
バイタルを広く空け、前線から落ちてきてポストプレーを展開する。
ただ、縦に入れるタイミングがつかめず、バックパスを繰り返した。

川崎はゆっくりボールを回しつつ、一瞬でスピードをあげる。
16分、右サイドでフリーの阿部から小林へ緩い縦パスが通る。
槙野と遠藤に挟まれていたが、小林はワントラップで2人を華麗に抜き去りゴール。
小林が個の力で突破するゴラッソが久しぶりに生まれた。

次いで29分。
大島からのパスを受けた中村が、ダイレクトで縦にスルーパス。
走り出す阿部の足元にぴたっと届き、遠藤と槙野に囲まれつつもゴール。
阿部のシュートはタイミングが早く、GK西川周作(1)に準備する時間を与えなかった。

浦和も多くのシュートを放ったが、ゴールは決まらない。
24分にFWラファエル・シルバ(8)、35分にMF興梠慎三(30)がシュートしたが、ソンリョンが止める。

■2nd half
2点を追いかける浦和は、後半からいつもの3バックに戻してきた。
右サイドの攻撃が活性化して、MF駒井善成(18)やFW武藤雄樹(9)がチャンスを作る。
登里が長谷川に交代したこともあり、車屋の守備の負荷が大きくなった。

71分、小林がGKとの1対1のシュートを外す。
決めていて3点差にしていれば、試合は終わっていたが、続く73分。
MF柏木陽介(10)の右CKを、槙野がバーに当てながらもゴール。

1点差となったが、体力的に厳しい浦和は川崎を追い込めない。
80分、ソンリョンのGKを、家長がヘッドで競って前に流す。
このボールを追いかけた小林が抜け出たところを、遠藤が背後からショルダーで倒す。
ボールに触れる意図のない決定機阻止で、PKとレッドカードが示された。
PAエリア内だったかは微妙だったが、レッドは妥当な判定。

自ら得たPKを小林が決めると、10人となった浦和はボールを追えない。
84分、長谷川がハーフライン付近からドリブルしても、浦和はずるずると下がるだけ。
パスを警戒しすぎて中央に入り込まれ、そのまま4点目を決められた。

なお、86分、エドゥアルドがFW李忠成(20)に悪質なタックルを見舞う。
ボールに触る可能性はなかったのに、高くスパイクを掲げて、李の左膝に蹴り込む。
提示されたのはイエローだったが、レッドカードが当然だった。

■summary
川崎は神戸戦に続いて攻撃が機能した。
前線の選手が相手のギャップに入り、きちっとボールを入れて攻略した。
1点目の小林も2点目の阿部も、個人技でのゴール。
ただ、崩すまでの展開は完璧だった。



浦和はポストプレーとダイレクトパスは機能していた。
決定機もいくつか作れていたが、シュートが枠内に飛ばなかった。
しかし、4バックでは川崎の攻撃を止められなかった。
2人のCBの真ん中を破られて、ゴールされていては失点は止まらない。
暑さのせいもあり、攻守の切り替えも遅かった。














川崎はこの日の勝利でJ1リーグ5位に浮上。
首位鹿島とは勝ち点4差となっている。

次はアウェイ鳥栖戦(J1 #18)。
今シーズン初めての中2日で、日程的には不利。
このところ先発が固定されていて疲労が心配だが、勝ち点を積み重ねたい。

■goal
16,82PK小林悠(11) 29阿部浩之(8) 84長谷川竜也(16)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 7.0 1失点はしたが、安定していた。53分、クロスに触ってから瞬間的に立ち上がってシュートストップ。
エウシーニョ(18) 6.5 左サイドを固く守りながら、何度も前線に顔を出した。
谷口彰悟(5) 6.5 浦和のダイレクトパスを防ぎ切った。ラインを高く統率する。
エドゥアルド(23) 5.5 ボールを持つと狙われた。力強く守る。86分、悪質なタックル。
車屋紳太郎(7) 5.5 37分、PA近くのファウルでFKを与える。後半、駒井と武藤に苦しむ。
大島僚太(10) 6.5 ボールを受けて積極的に前を向く。守備ではバイタルを埋める。
エドゥアルド・ネット(21) 6.5 味方のパスコースを作るために何度も動く。ロングパスで崩した。
小林悠(11) 7.0 1点目は完璧なゴール。PKをもらった場面もGKと1対1となっていた。
中村憲剛(14) 6.5 ダイレクトパスで阿部のゴールをアシスト。下がらずにボールを動かした。
登里享平(2) 6.0 9分、ドリブルで仕掛ける。36分、エウシーニョのクロスを決められず。
阿部浩之(8) 7.0 ゴールはタイミングでGKを外した。後半は左サイドで車屋をサポート。

■sub
46(2)長谷川竜也(16) 6.0 長い距離をドリブルで駆け抜け、そのままゴールを決める。
76(14)家長昭博(41) 5.5 左サイドを突破して2本のクロスを供給。90+4分にミドル。
88(7)田坂祐介(6) 5.5 いつもと逆の左SBに入る。身体を当てる守備で試合を終わらせた。

■bench
新井章太(30) 板倉滉(28) 森谷賢太郎(19) 森本貴幸(9)

■coach
鬼木達 6.5 浦和のシステム変更にも落ち着いて対応し、結果を出した。

■referee
家本政明 6.0 抑制的に裁いた。80分のPKは妥当。86分のエドゥアルドはレッドを出すべき。

2017/07/02

170701川崎5-0神戸(J1 #17)

川崎5-0神戸(等々力, 19:00KO, 19,991人)

G大阪戦(J1 #16)に引き分けてから1週間。
J1リーグでは1試合消化が少ない中、暫定6位。


















先発は広島戦(J1 #15)とG大阪戦に続き、3試合連続で同じ11人。
arrowsエキサイトマッチで、arrowsのロゴが胸に入るアウェイユニを着用。
サブからは三好が外れ、森本が入る。












神戸はJ1リーグ開幕4連勝を飾ったが、現在は11位。
ケガ人が多く、DF岩波拓也(5)、DF橋本和(22)、MF藤田直之(14)、MF高橋秀人(16)、MF大森晃太郎(29)、FWレアンドロ(11)などが離脱中。
レギュラークラスを多く欠いていて、不安が残る。
MFニウトン(7)、MFウエスクレイ(8)はベンチスタート。
外国人の先発はGKキム・スンギュ(18)だけとなっている。















■1st half
立ち上がりから川崎がボールを握る。
大島とネットが左右に散らしながら縦パスを狙っていく。
CBとSBの間のスペースを狙って、阿部や小林が走り込む。
ここにスルーパスを入れて、チャンスを量産した。

神戸は追い込まれてロングボールを蹴ってきたが、前線につながらない。
すぐにボールを奪われて、川崎の攻撃にさらされた。

9分、中村がスルーパスを小林に入れる。
小林はシュートもできたが、ラストパスを選択し、フリーの阿部がゴール。

20分、抜け出した中村のラストパスで、阿部が2点目。
中村を追う位置のDF高橋峻希(6)が、右太ももを抑えて倒れ込む。
高橋は右ハムストリング肉離れからの復帰戦だったが、タイミング悪く負傷してしまう。
どちらのゴールも神戸の守備を完全に崩し切り、阿部は決めるだけだった。

28分、今度は登里のマイナスのクロスを、中村がシュート。
しかし、ゴールラインぎりぎりでDF北本久仁衛(4)が辛うじてクリアする。

神戸は41分、FW田中順也(21)が決定機を迎えたが、吹かしてしまった。
最後はペースを落としたが、圧倒的に押し込んだ前半だった。

■2nd half
後半は少しボールをつなげなくなる。
安易なロストが見られ、神戸にボールを持たれたが、守備は崩れなかった。

攻撃は引き続き、最終ラインの裏を狙っていく。
少しずつ神戸の中盤が広がって、前線まですぐボールが届いた。
次々と決定機を作り出し、着実に得点を重ねる。

68分、中村がエウシーニョにスルーパス。
エウシーニョのシュートは、1対1となったGKキム・スンギュが素晴らしいブロック。
しかし、弾かれたボールを拾った阿部の右クロスを、小林が頭で合わせゴール。

次いで81分、CKの流れから、中村の左クロスを谷口がヘッドで4点目。
90+4分には、左サイドからの阿部のピンポイントクロスを小林が押し込んだ。

■summary
神戸はケガ人の影響が大きかったせいか、かなり力が落ちていた。
MF渡邉千真(19)が個人技でシュートに持ち込んだが、周囲のフォローが少ない。
守備ではニウトンを外したため、バイタルを川崎に自由に使われた。

GKキム・スンギュはシューター有利な状況で、多くのシュートを防いだ。
しかし、あまりにも決定機を作られすぎ、5失点を喫した。

試合終了後、神戸のゴール裏からブーイングは聴こえなかった。
大敗したチームをサポーターが鼓舞することは、素晴らしいこと。














川崎は中盤を支配し、バイタルを攻略した。
ボールホルダーにはプレスがあっても、次のパスコースは切られなかった。
ネット、大島、中村がそれぞれの個性を活かしたパスを繰り出していく。
両SBも含めて、多彩な攻撃を仕掛けていった。

5-0での勝利は、昨年4月6日の新潟戦(2016 YNC GL #3)以来。
J1リーグで5点差となったのは、2015年9月19日、6-1で勝利した名古屋戦(2015 J1 #28)以来となる。

次はACLの影響で順延されていた浦和とのホームゲーム。
中3日、中2日と試合が続くが、きちっと実力を発揮していきたい。

■goal
9,20阿部浩之(8) 68,90+4小林悠(11) 81谷口彰悟(5)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 14分のMF三原雅俊(24)、19分の渡邉のシュートをセーブ。
エウシーニョ(18) 6.0 高い位置で自由にプレーする。サイドからは崩せなかった。
谷口彰悟(5) 6.5 ボランチにパスを供給して攻撃の起点に。1ゴール。守備は着実。
エドゥアルド(23) 6.5 神戸のカウンターを早めにつぶす。54分、CKの流れからシュート。
車屋紳太郎(7) 6.0 攻撃が機能していたため、バランスを重視して抑え気味にプレー。
大島僚太(10) 6.5 小さな動きで相手を外す。75分のミドルは右ポストに当てる。
エドゥアルド・ネット(21) 6.5 ミスが少なかった。攻撃時に低い位置でカウンターに備えた。
中村憲剛(14) 7.0 2アシスト。ボランチをサポートしながらスルーパスを何度も供給。
小林悠(11) 7.0 決定機を外していたが、ようやく2ゴールを決めた。1アシスト。
登里享平(2) 6.5 ゴールに絡めなかったが、チャンスを作る。60分のミドルはGKに防がれる。
阿部浩之(8) 8.0 チャンスにも力まずに2ゴール2アシスト。守備の戻りも驚異的。

■sub
78(2)長谷川竜也(16) 5.5 79分、左サイドで抜け出してCKを獲得。よく走っていた。
83(14)家長昭博(41) 5.5 キープ力は見せたが、ボールに触る機会が少なかった。
84(18)田坂祐介(6) 5.5 86分、右クロスを小林に供給。90+1分、PA近くでファウル。

■bench
新井章太(30) 奈良竜樹(3) 森谷賢太郎(19) 森本貴幸(9)

■coach
鬼木達 6.5 大勝に導く。余裕のある展開になったが、交代は遅かった。

■referee
木村博之 6.5 判定が難しい状況は少なかったが、適切に試合を裁いた。