2017/08/06

170805川崎1-1FC東京(J1 #20)

川崎1-1FC東京(等々力, 19:00KO, 25,043人)

磐田戦(J1 #19)で大敗してから1週間。
等々力にFC東京を迎える第30回多摩川クラシコ。

先発、ベンチともに磐田戦と同じ。
敗戦で変えてくるかと思っていたが、メンバーの固定化が進んでいる。
この試合では、2017限定ユニフォームを着用した。
全面黒色だが違和感は少なく、白抜きの背番号が読み取りやすい。














FC東京はJ1リーグ11位。
味の素スタジアムでの第29回クラシコ(J1 #4)は3-0で敗れている。
去年まで川崎に在籍したFW大久保嘉人(13)はベンチスタート。

なお、FC東京とはルヴァンカップでも準々決勝で対戦することが決まっている。

■1st half
FC東京は3バックで中を固め、5バック気味にサイドも塞ぐ。
バイタルも中盤の3人で締めて、スペースを消してきた。

攻撃はFWピーター・ウタカ(9)へのロングボール主体。
フォローが少なくとも、ウタカが抜群のキープ力で時間を作った。

川崎はゆったりとボールを回していく。
ボランチから前線にミドルパスが入るとチャンスになった。
ただ、ショートパスではFC東京がうまくリトリートしたため崩せない。

28分、MF室屋成(2)のクロスをウタカがフリーでシュート。
ゴールに流し込むだけだったが、右に外した。

45分には川崎が決定機を作る。
大島からのループパスで抜け出した小林がGK林彰洋(33)と1対1の場面。
小林は阿部へのパスを選択したが、阿部のシュートは左ポストに当たってしまった。

■2nd half
49分、エウシーニョが攻め上がったままの右サイドをMF太田宏介(6)に使われる。
小林が戻っていたものの太田にクロスを上げられ、FW中島翔哉(23)のヘッドでゴール。
エドゥアルドがタイミングを見誤り、先に動いて中島をフリーにしてしまった。

1点を先制して、FC東京は自陣を固め、時間をゆっくり使う。
これに対して、川崎は前半と同じように攻撃を続ける。
焦りから可能性が低いプレーを強引に選択し、カウンターも浴びた。
ミドルシュートを何度も打ったが、多くはゴールの枠外となった。

89分、森谷のCKを谷口がヘッドで決めて同点。
GK林が飛び出したものの触れず、FC東京にミスが出て追い付くことができた。

■summary
FC東京は人数をかけて守備を固め、カウンター主体の攻撃。
同じ戦術だった磐田戦では5ゴールを奪われたが、FC東京にも1失点を喫する。
その後も決定機を作られ、2点目が入っていれば試合は終わっていた。

川崎は縦へのロングボールに戻りながらの対応に不安定さが見える。
カウンター対策として、奈良を入れて3バックとするべきかもしれない。

攻撃は磐田戦よりもPA内でのプレーが少なくなった。
ボールを保持してハーフコートに押し込むが、守備ブロックの外からのシュートが多かった。
比較的フリーでも枠外シュートが多かったことは残念。














川崎はパスをつなぎ倒して手数をかけてゴールに迫る。
逆にFC東京は守備に人数を割いてカウンターで簡単にゴールを狙う。
対照的な展開だったが、どちらも1点を取る結果となった。

相手に圧倒されるサッカーでも、最後に勝てれば満足できる。
しかし、負けてしまえば何も残らない。
FC東京は十分な戦力を揃えているだけに、積極的なサッカーを見たい。

川崎は2試合続けて勝ち点を落とし、J1リーグの首位争いから離れた。
5バック3ボランチで守備を固めるカウンターチームに勝てなかった。

次は中3日でアウェイ新潟戦(J1 #21)。
日程が詰まってくる中、ターンオーバーも課題となる。
森谷や長谷川、奈良などを少しずつ起用したい。
柔軟に選手起用をしながら、勝ち点を持ち帰りたいところ。

■goal
89谷口彰悟(5)
49中島翔哉(23)

■judge
チョン・ソンリョン(1) 6.5 47分太田、66分MF米本拓司(8)、80分大久保と強いシュートを安定してさばく。
エウシーニョ(18) 5.0 戻りが遅く、太田に右サイドを使われて失点を招いた。
谷口彰悟(5) 6.0 背後を狙われる。7分のCKヘッドも惜しかったが、89分に同点ゴール。
エドゥアルド(23) 5.0 ウタカと攻防を繰り広げる。失点シーンは自ら動いて中島をフリーに。
車屋紳太郎(7) 5.0 53分にロスト、54分にGKへのバックパスをミス。集中力を欠く。
大島僚太(10) 6.5 長短のパスで攻撃を差配した。26分、54分にミドルシュート。
エドゥアルド・ネット(21) 6.0 精力的にイーブンボールを追う。後半、ミスが多くなる。
小林悠(11) 6.0 5本のシュートはゴールに近く、いい形だったが決められなかった。
中村憲剛(14) 5.5 パス精度を少し欠いた。マークが厳しく、ボランチを助けられなかった。
登里享平(2) 5.5 いつもより中央に寄ってプレー。ゴール前に顔を出していた。
阿部浩之(8) 5.5 45分、決定機をポストに当てる。77分にもフリーのヘッドを外す。

■sub
72(14)森谷賢太郎(19) 6.5 トップ下に入る。89分、CKで同点ゴールをアシスト。
78(2)森本貴幸(9) 6.0 1トップに入り、最終ライン3枚を押し下げた。
82(8)長谷川竜也(16) 6.0 左サイドからシュート2本。もっと早く投入したかった。

■bench
新井章太(30) 奈良竜樹(3) 田坂祐介(6) 家長昭博(41)

■coach
鬼木達 5.0 同点には追い付いたが、交代が消極的で遅くなった。

■referee
扇谷健司 6.5 接触が少ない展開で無難なジャッジ。83分、林の遅延行為にイエローを提示。