2017/09/21

170920川崎4-1清水(天皇杯 R16)

川崎4-1清水(等々力, 19:00KO, 7,641人)

J1リーグ清水戦(J1 #26)から中3日。
天皇杯4回戦は、水曜日のナイター開催。
奇しくも、2試合連続して清水と対戦することとなった。

今年の天皇杯は、3回戦から準々決勝(5回戦)まで、下位カテゴリーのホームが優先。
同じJ1リーグ所属の清水戦なので、トーナメント表の位置が上の等々力で開催。














先発はJ1リーグでの対戦から8人を変更。
連続して先発するのは長谷川、森谷、奈良の3人だけ。
新たに新井、板倉、エドゥアルド、田坂、狩野、森本の6人。
さらに清水戦では休養した阿部とネットが先発する。
ベンチには新たに安藤と知念が入った。














清水もJ1リーグでの先発を7人変更。
お互いに週末にJ1リーグの試合を控え、大きなターンオーバーを実施した。

■1st half
川崎は3バックでスタートする。
主力組に比べると、パスは若干スムースさに欠けた。
その中でも、ネットが独特のリズムで全体を落ち着かせる。

清水は金子翔太(30)が積極的にボールを追いかける。
しかし、周囲が連動せず、陣形が間延びしてしまう。

8分、板倉が空いたバイタルを突いて持ち上がる。
寄せてきたボランチ村松大輔(16)を引きつけてスルーパス。
斜めに駆け出した森本が、GK高木和徹(21)との1対1を制して、先制。

リードしてゆったりと試合を進めていたが、23分。
最後尾のエドゥアルドがビルドアップで金子にボールを奪われる。
金子のシュートは新井が防ぐが、こぼれ球をミッチェル・デューク(19)が豪快に叩き込む。
単純なミスから同点に追い付かれてしまう。

嫌な流れとなったが、森本が再びリードを奪う。
41分、板倉の右クロスに森本が走り込んで頭でゴール。
森本は中盤でのビルドアップに参加してから前線に上がった。
清水は最終ラインの人数が足りず、誰も森本をマークできていなかった。

■2nd half
後半早々に試合が決まる。
49分、阿部とのワンツーで抜け出した森本がGKとの1対1を落ち着いてゴール。
3点ともに素晴らしい決定力を発揮し、ハットトリックを達成した。

2点差となると、清水は積極的にボールを奪いに来た。
川崎は余裕を持ってボールを回せばよかったが、簡単なミスが目立つようになる。

清水は62分にチアゴ・アウベス(8)を投入して反撃を試みる。
いくつかの決定機を作ったものの、ゴールは入らない。
67分、スルーパスで北川航也(23)が抜け出したが、新井が止めた。

週末の試合をにらみ、ネットや阿部を途中交代させていく。
最後に森谷のFKをエドゥアルドが決めて、試合を終えた。

■summary
川崎は森本が素晴らしかった。
3点ともゴラッソではなく、迎えた決定機を落ち着いて決めたもの。
もちろん、簡単にできることではない。

多くの選手が入れ替わったが、ある程度のクオリティは示した。
ACLはなくなったとはいえ、まだまだ試合は続く。
10月4日のルヴァン仙台戦(YLC SF #1)や、10月25日の柏戦(天皇杯 QF)は水曜日の開催。
ターンオーバーが必要な局面に向かって、今日の結果は頼もしい。

59分にネットと大島を入れ替え、阿部の出場も75分まで。
過密日程の中、選手に休養を与えながら、結果を出した。














清水は逆に決定機を外した。
1つでも入っていれば違った展開となったが、1点止まり。
川崎にとって余裕ある試合展開となり、休養を優先する選手交替を許した。
ただ、清水はJ1リーグ13位。
残留争いから抜け出す方が優先度が高く、天皇杯の敗戦は手痛くはない。














次は中2日でアウェイ神戸戦(J1 #27)。
J1リーグで首位の鹿島とは勝ち点6差。
引き続き追っていくために、しっかり勝っていきたい。

■goal
8,41,49森本貴幸(9) 85エドゥアルド(23) 
23ミッチェル・デューク(19)

■judge
新井章太(30) 6.5 至近距離のシュートを2本止めた。ゴールは仕方がない。
板倉滉(28) 7.0 守備だけでなく、積極的に攻撃参加。2つのアシストで貢献。
エドゥアルド(23) 5.5 最後尾でロストして失点。プレスに慌てた。1ゴール。
奈良竜樹(3) 6.0 ビルドアップはぎこちない。35分のボレーシュートはDFに当てる。
森谷賢太郎(19) 6.5 動きは重めだったが、攻守に効いていた。1アシスト。
ネット(21) 6.5 中心となってチームをまとめた。軽いプレーも見られた。
田坂祐介(6) 5.5 右ウイング。ポジションが低く、攻撃への貢献が少なかった。
長谷川竜也(16) 6.0 序盤は村田和哉(11)に押される。30分すぎから主導権を握る。
狩野健太(25) 5.5 もっと攻撃に絡みたかった。セットプレーの精度はいまひとつ。
阿部浩之(8) 6.5 素晴らしいトラップを披露。戻りも素早い。1アシスト
森本貴幸(9) 8.0 完璧なゴールが3つ続いた。中盤で組み立てにも参加する。

■sub
59(21)大島僚太(10) 6.5 プレスを引き寄せてからボールを動かして崩した。
75(8)車屋紳太郎(7) 5.5 守りを固めた。81分、88分には左サイドを切り崩す。
86(16)知念慶(20) 5.5 前線からボールを追う。90+1分にFKを獲得する。

■bench
安藤駿介(24) 谷口彰悟(5) 家長昭博(41) 小林悠(11) 

■coach
鬼木達 7.5 ターンオーバーで主力を休ませ、交代も完璧。そして結果を出した。

■referee
福島孝一郎 6.5 ストレスを感じることも少ない、落ち着いたジャッジ。